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Vol.0071
段取り悪さを認める
2004/8/19
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■ 日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン
新・中国ビジネス入門
〜初めてでも失敗しない対中交渉〜
『段取り悪さを認める』
━━━━━━━━━━━━━2004/08/19(第71号)読者数:834名━
>【読者の声をご紹介します】
> 2004/08/18(第70号)
○自社でオフショア開発を推進しようと考えておりますが、社員の
中国語の習熟度は、やはり重要なのでしょうか?(女性)
●現場では簡単なことは直接中国語で話すようにしています。難し
いことは通訳を通しますが、どう訳しているか注意深く聞いていな
いと全然伝わらないと言うことになります。
・・・続きはこちらから↓
http://aicoach.tea-nifty.com/offshore/2004/08/post_1.html
林様、コメントありがとうございます。
ご意見、ご感想、おススメ情報をお寄せください。
中国オフショア開発ブログ
http://aicoach.tea-nifty.com/offshore/
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■いい加減にして、日本企業!!
中国ベンダからみた日本企業への不満点を大きく分類してみると、
次の4つに集約される。
1.仕様まとめ能力不足
2.仕様変更の段取りの悪さ
3.担当者の技術力不足
4.理不尽な条件の押し付け
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■■ 段取り悪さを認める
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───────────────── ITコーチング・ラボ解説 ─
今号では、2.仕様変更の段取り悪さに関する意見を紹介する。
●「仕様変更を予測して、最初から対応しやすい設計にして欲しい」
技術的に解決するのは難しい。仕様変更が手軽に予測できるはずが
なかろう。まして、設計に関しては、中国云々に関係なくシステム
開発における永遠の課題である。
では、なぜ中国ベンダにこのような不満が生まれるのか。それこそ、
段取りの悪さに起因する。
ルールに則って処理したにも関わらず、後味の悪い仕様変更がある
一方で、日本側の完全なミスにも関わらず、気持ちのいい終わり方
をする仕様変更もある。
私の経験上、段取りの悪さやコミュニケーション不備のトラブルは、
「品質が悪い」
「常識が通用しない」
などに形を変えて表面化する。
●「仕様変更という名の仕様不備が多い」
発注者の強みを活かして、下請業者に無茶な要求を出す。読者にも、
心当たりのある方がいるではないか。
中国オフショア開発では、日本が指導的な役割を取るが、単純なミ
スを連発すると中国ベンダからの信頼を失いかねない。ミス自体は、
あまり問題はない。ただし、対応を誤って相互信頼を傷つけてしま
ったら、このプロジェクトは間違いなく失敗するだろう。
●「仕様変更が発生しても謝罪の言葉がない」
日本側リーダは潔く責任を認めよう。
私の経験上、素直に「申し訳ありません」といえるプロジェクトは
金銭面のトラブルが少ない。やはり、多くの日本企業では、ミスを
認めた途端、中国から追加請求を受けると心配しているのだろうか。
仕様変更が発生する度に追加請求が発生するようなら、このオフショ
ア開発は必ず失敗するだろう。最近のまともな中国ベンダは、日本
的な商慣習をかなり理解している。
大昔の中国では、「謝罪」=「一族郎党の虐殺」の時代があったら
しい。その影響かもしれないが、どんなに非があっても絶対に責任
を認めない中国人技術者に数多く出会ってきた。その頑固さは日本
人の非ではない。しかし、このような態度は現代のビジネスシーン
には相応しくないだろう。
●「仕様変更に誠実に対応しても感謝されない」
どんな小さなことでもよいから、感謝と賞賛を与えるべきである。
仕様変更が発生したら、それをチャンスだと感じるよう発想を転換
したい。中国ベンダの面子を重んじる。
日本側のモチベーションが低いプロジェクトでは、感情を伴うコミュ
ニケーションが極端に少ない。「これくらいの仕様変更は対応して
当然だ」、こういう考えは中国側の反発を買いやすい。
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■ 成功の勘所 ■
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仕様変更が発生したら、予め計画した通りの手順に従うしかないが、
杓子定規の対応では済まされないことが多いのが難点。チェンジマ
ネジメントの要点は、人間の感情マネジメントに他ならない。
要するに、相互の信頼関係があれば、多少の揉め事は担当者間で解
決できる。また、わずかなお金をケチって、大事なプロジェクトを
棒に振ることがないよう、仕様変更には責任を持って対応すること。
ITコーチング・ラボ代表 幸地司
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【編集後記】
大手メーカの北京開発拠点に務めるMさんと久々にお会いしました。
中国に新しい開発拠点を設立した。「さて、これから、どのように
軌道に乗せるか」について相談。中国オフショア開発の立上げでは、
中国人と日本人の価値観を統一させることが、最も大切だと考えて
います。頑張れMさん!
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