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Vol.0089
中国ソフトウェア業界の実力(1/4)
2004/9/13
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■ 日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン
新・中国ビジネス入門
〜初めてでも失敗しない対中交渉〜
「中国ソフトウェア業界の実力」(1/4)
━━━━━━━━━━━━━2004/09/13(第89号)読者数:870名━
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今日から、4回に分けて、オフショア開発初心者に向けて、中国ソ
フトウェア業界の動向やオフショア開発に取り組む姿勢などを紹介
します。
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■中国ソフトウェア業界の実力 (1/4)
●選択の余地がない中国シフト
ある日、あなたに対して会社の経営陣から次のような通達が届きま
した。
「今年度のIT投資予算のうち、20%を中国オフショア開発で実施
することが決まった。そこで、キミが抱えている案件の一部を
中国に発注したい。直ちに準備するように」
今日、会社トップからの指令で、案件の選定がなされるより先に中
国オフショア開発の実施が決まっていることがあります。一旦方針
が打ち出されると、情報マネージャの意思にかかわらず、青写真だ
けを頼りに話が進められることもしばしばです。
ある日、あなたの案件が突然オフショア開発の対象となるわけです。
今後はこのようなことが増えてくるかもしれません。誰も他人事だ
と笑えない時代になってきました。
※
中国オフショア開発は、いつ我が身に降りかかってくるか誰も予想
がつきません。これまで、担当者や特定企業の勘や暗黙知に頼るこ
との多かった中国オフショア開発の成功の秘訣やスタッフ育成の鍵
を分かりやすく紹介します。
ここから学んだことを活かして、ご自身の手でITサービス提供者の
プロフェッショナル集団を形成していただければ幸いです。
● オフショア開発の状況
■海外拠点で開発すること
ところで、オフショア開発とは何でしょうか?
平たくいうと、オフショア開発とは国内のソフトウェア開発を海外
拠点に委託することです。具体的には、オフショア開発の主な受注
先としてはインドや中国の企業が挙げられます。
ほかにも、韓国やフィリピン、ロシア、東欧諸国などでもオフショ
ア開発が実施されています。
オフショア開発の最大の魅力は、なんといっても大幅な原価削減が
期待できること。これまでは、システムインテグレータが先駆けと
なって、オフショア開発の開拓を担ってきましたが、これからは情
報システム部門が自ら海外に乗り出すケースも増えるでしょう。
先行する一部の企業では、海外で採用した現地社員の能力不足が露
呈するなど、納期や品質に関するトラブルが少なくありません。そ
れでも、オフショア開発にはこれらの困難を補って余りあるほどの
可能性があるわけで、これからも海外拠点の充実がますます加速さ
れていくことでしょう。
■欧米諸国はいち早くBPR/BPOを模索
オフショア開発は、米国を中心とする欧米諸国を発祥とします。
もともとは、経費削減などのコストメリットに関係者の注目が集まっ
ていましたが、近年では抜本的な業務改革(BPR/BPO)を伴う新し
いビジネス形態として期待されています。
米調査会社のMETA Groupによると、オフショア開発は今後2年間20%
〜25%増で成長するとされています。
アジアパシフィックにおいては、特に中国大連の発展が目覚しく、
今後の動向から目を離せない状況にあります。
■日本ではインドと中国が人気を二分
このように、オフショア開発は世界各国で実施されていますが、
わが国においてはどのような状況でしょうか。IT業界では、技術や
経済の変化によってさまざまなブームが到来しますが、オフショア
開発の分野ではインドと中国がその人気を二分しています。
近年では、沖縄県の有利なIT産業振興施策を活用したITアウトソー
シングも盛んに展開されています。沖縄では、東京-沖縄間で実施さ
れるソフトウェア分散開発のことも、オフショア開発と呼びます。
中国、インド、あるいは沖縄で繰り広げられるオフショア開発では、
プロジェクトの立上げから完了までの間に、実にさまざまなドラマ
があります。
「オフショア開発は開発部門だけに任せるべき課題ではない」
「従来の古い開発標準プロセスを改めよ」
「品質が約束されない限り海外発注を認めない」
「オフショア開発を特別に恐れることはない。本来の正しいシス
テム開発を実践すれば相手が外国企業であろうともきっと成功
するはずだ」
最近、日常的にオフショア開発に関する噂を耳にします。日本にお
けるオフショア開発の歴史はまだ浅く、こと中国に関しては、まだ
手探りの状態といっていいでしょう。
一部からは、中国オフショア開発を悲観する声が聞かれますが、他
方数は少ないですが中国オフショア開発の成功事例も出始めていま
す。
このような状況を踏まえて、この4回シリーズの解説では、主にオ
フショア開発初心者に対して具体例に富んだ、わかりやすい記事を
お届けします。
・・・次回に続く
オフショア開発専門コンサルタント 幸地司
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【中国オフショア開発実践セミナー申込者の声】
オフシュア開発を行う上で、抑えるべきポイント。オフシュア開発
は本当に必要か?中国人技術者と渡り合うためには、何が必要か?
自社からブリッジSEは出すべきか?日本に進出している中国系開
発会社の、ブリッジSEに任せるべきか?(男性)
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【編集後記】
日本はお刺身文化、中国は麻婆豆腐文化。どういう意味だか分かり
ますか?先日、あるコンサルティング会社の中国人社長から伺った
話です。正解は明日の本誌にて。
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