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Vol.0118 逃げられないなら、巻き込む 2004/10/27

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■ 日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン

  新・中国ビジネス入門
  〜初めてでも失敗しない対中交渉〜

 『逃げられないなら、巻き込む』

━━━━━━━━━━━2004/10/27(第118号)読者数:1,142名━

【読者の声】

> 日本人からみた「中国オフショア開発」に対する意見や考え方を
> 知りたい。(中国ベンダ)

本誌は、日本側の視点に立った解説がほとんどなので、かなり参考
になると思います。無料で配布中のケーススタディも、同様です。

またご意見をくださいね。よろしくお願いいたします。
 http://www.ai-coach.com/report01.html 

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■ 中国人SEが常駐するも、トラブルが表面化しつつあります

私はユーザ企業情報システム部門の人間です。今関わっているプロ
ジェクトでは、開発委託先の日本ベンダが中国ベンダを活用してい
ます。

現在、当社のオフィスには5名の中国人SEが程常駐していますが、
日本語で仕様のやり取りができるのはリーダだけという状況。作業
も滞っており、そう遠くない時期に問題がクローズアップされてき
そうな予感です(女性)

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■■ 逃げられないなら、巻き込む
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───────────────── ITコーチング・ラボ解説 ─

●今回の相談は、一般的なオフショア開発の声である。相談者は発
注元のユーザ企業の立場なので、ベンダを直接コントロールするこ
とができない「間接的な」中国オフショア開発の事例だ。

●知り合いの中には、間接的な中国オフショア開発は、中国のリス
クを下請企業に負わせて、自社はコスト削減の甘い蜜を独り占めす
る、ずるい(賢い?)やり方だと憤慨する人もいる。

●従来の「お客様 vs 業者」の構造では、目先の勝ちだけを追いか
けてしまう傾向があり、開発下流工程の2次請け・3次請けでは、
業者いじめとしか思えない悪質な例も、かなり存在するという。

●ところが、ユーザから「逃げ場」のない情報システム部門にとっ
ては、「責任回避」なんて、勘違いも甚だしいといったところか。
発注側は、ベンダ側の進捗状況に不安を感じても、ブラックボック
ス化された開発の中身には一切口出しできない。

●ところが、もし、中国オフショア開発が失敗したら、情報システ
ム部門が真っ先に矢面に立たされる。しかも、結局のところ、尻拭
いは自分でやるしかない。

●そんな最悪の事態に備えてか、日本側の開発拠点に大量の中国人
SEを常駐させる企業は珍しくない。いざとなれば、作った本人に
手直しさせられる利点がある一方、オフショア開発の魅力が損なわ
れてしまう恐れがあり、少し複雑な気持ちだ。

●でも、せっかく中国人SEが身近にいるのだ。ここでは、その状
況を前向きに捉えることはできないだろうか。ベンダへの丸投げ体
質(ブラックボックス化)を続けるのか、それともリスク増を覚悟
で発注者の責任範囲を広げるのか、じっくりと考えてみるとよい。

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■ 成功の勘所 ■
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中国ベンダも交えて、3社間で定期的に共同プロジェクト報告会を
持てないだろうか。開発現場に負担をかけないよう、予め定型の報
告フォーマットを準備して、相互評価するような仕組みから着手し
てみよう。

ITコーチング・ラボ代表 幸地司

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【編集後記】

ITキャリア研究所の高橋浩一氏が講師を務める「システム思考」
を身につけるセミナーを受講しました。<感激しました!!>

1時間の実習がありましたが、私のグループの「システム思考」結
果は惨敗でした。くやしー!!従来の会議や分析手法に疑問を感じ
ている方には必須スキルです。

ビジネスファシリテーター養成自宅学習コース
 http://1facilitation.com/index.html 

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