|
Vol.0093
中国ソフトウェア業界の実力(4/4)
2004/9/17
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン
新・中国ビジネス入門
〜初めてでも失敗しない対中交渉〜
「中国ソフトウェア業界の実力」(4/4)
━━━━━━━━━━━━━2004/09/17(第93号)読者数:913名━
★中国オフショア開発実践セミナー、昨日はお申込みなし
http://www.ai-coach.com/seminar/x21.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今週は、オフショア開発初心者に向けて、中国ソフトウェア業界の
動向やオフショア開発に取り組む姿勢などを4回に分けてご紹介。
今日は第3回目です。
Vol.89 中国ソフトウェア業界の実力(1/4)
http://www.ai-coach.com/backno/cip0089.html
Vol.90 中国ソフトウェア業界の実力(2/4)
http://www.ai-coach.com/backno/cip0090.html
Vol.92 中国ソフトウェア業界の実力(3/4)
http://www.ai-coach.com/backno/cip0092.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■中国オフショア開発時代に求められる情報部門スタッフ
――――――――――――――――――――――――――――――
■異文化コミュニケーション能力
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●日本人情報スタッフの仕事が急激に減ることはしばらくあり得ま
せん。 幸い私たち日本人技術者は、外国籍技術者と比べて、顧客
の希望や要求を察する感度が非常に優れています。
また、日本固有の「あうんの呼吸」文化は、外国産パッケージ製品
や海外オフショア開発にとって、高い参入障壁となってきました。
最近はその弊害がよく指摘されますが、これらは長年私たちがはぐ
くんできた歴史・文化に基づく結果なので、特に恥じることはあり
ません。
●ただし、これからの情報スタッフには、外国籍技術者といかにう
まく付き合うかという異文化コミュニケーション能力が求められる
ようになるでしょう。
その先導を切るのが、情報マネージャ/SEマネージャ自身であるこ
とはいうまでもありません。
■中国オフショア全盛時代に求められる成功の2カ条
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●中国オフショア開発の機運が高まるにつれて、企業トップや情報
マネージャは、従来の開発手法や慣習を見直さなければ、生き残れ
ないという危機感を強く持つようになりました。
●システムの利用者、情報システム部門、ならびに中国のベンダを
含むビジネスパートナーが互いにメリットを享受できるWin-Win体制
の構築を急がなければなりません。
さもなければ、経営者や株主のIT投資への不信感はますます強くなっ
ていく一方です。私たちがうまく対応できなければ、IT産業は結果
的にゼネコン業界の後塵を拝することになりかねません。
●バブル崩壊以降、経済の停滞による厳しい現実が日本企業の目の
前に突き付けられています。これから真剣に中国オフショア開発に
取り組んでいくためには、下記の2カ条に従うことが必須条件です。
1.トップによる明確なコスト削減目標と情報マネージャの正義感
2.利用者、情報システム部門、およびビジネスパートナーを巻き
込んだ、中国オフショア開発スタッフの育成
(中国オフショア開発コーディネータ)
●中国オフショア開発をスタートさせる際、初めにやるべきことは、
「何を」達成すべきかという事業目的を明確にすることです。
ここでは、トップダウンによる強力な推進機能と、情報マネージャ
のコミットメントが問われます。
●次に重要なのが「どのように」やるかの標準ガイドラインを設定
して、関係者全員が合意すること。ここでは、中国オフショア開発
スタッフが中心となって、次のような事業基盤を構築します。
・中国オフショア開発の標準プラットフォーム構築
・プロジェクトマネジメント手法の構築
・チェンジマネジメント手法の構築
・見積もり評価支援
・コンポーネント/フレームワーク活用支援
●このような新しい情報スタッフの育成に関しては、情報システム
部門だけではなく、ビジネスパートナーや専門のコンサルタントを
交えて、利用者のための強いシステム構築コミュニティを形成して
いくことが望ましいと考えています。
■戦略遂行としてのオフショア開発
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●企業の中国オフショア開発への関心は、単なる興味レベルからこ
れを前提に企業戦略を策定するレベルにまで発展しています。
これからの情報マネージャは、海外担当部署と歩調を合わせながら、
本社機能の重要な一部として戦略的に行動することが求められます。
そこでは、従来のように大手システムインテグレータに開発案件を
丸投げするといった機能はすでに成り立たなくなってきています。
●情報マネージャの多くは、中国オフショア開発の将来性を評価す
る一方で、実際にはどう始めるか、どうスタッフを育成するのか、
具体的なアイデアに乏しいのではないでしょうか。
これから中国オフショア開発を推進する情報マネージャは、部下や
ビジネスパートナーの持つ中国オフショア開発への不安や不満を十
分に理解することがとても大切になってきます。
●中国オフショア開発の導入は、企業にとって大きな変化を伴いま
す。 世の中の流れから、いまが変革を実行するまたとないタイミン
グではないでしょうか。
そのためには、変革のプロセスをできる限りシンプルにしていく必
要があります。変革の中では得する者もいれば既得権益を失う者も
いますが、最も多いのは損得どころか変革の意味さえ分からない者
でしょう。
●そのため高い理念を持つ「教義」はもちろん重要ですが、
「南無阿弥陀仏」
のように実行プロセスを分かりやすくすることも大変重要になって
きます。本誌がその役割の一端を担うことを期待しています。
オフショア開発専門コンサルタント 幸地司
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】
先日、大連ソフトパークに勤める日本語通訳の方から次のようなメー
ルをいただきました。
幸地さんは大連に進出している日本のソフト開発会社に対して
セミナーをやってみませんか?現場の生の声を聞けるチャンス
でもあって、コンサルティング用の材料も集められます、ちょ
っと考えましたが、もし幸地さんのセミナーでこちらのベンダ
の紹介資料を配布してもらって、それで取引が成り立ったら、
それで紹介料をもらえると思います。・・・
以前にも、北海道の方から同じようなお誘いを受けました。
このようなメールに対する私の対応方針を宣言いたします。
「大歓迎です!」
現在は東京を中心に活動していますが、地方では沖縄で一回、福岡
一回セミナーをやったことがあります。もし数名集まるようあれば、
地方/海外でのセミナーを実施したいと思います。
お気軽に声をかけてください。
情報・ご意見を求む!→ http://aicoach.tea-nifty.com/offshore/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
意見・感想・質問・相談等 → mailmag@ai-coach.com
購読登録・解除→ http://www.ai-coach.com/cipmag.html
──────────────────────────────
発行元:アイコーチ有限会社 http://www.ai-coach.com/
発行責任者:幸地司
Copyright 2003-2004 ITコーチング・ラボ All rights reserved.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□『まぐまぐ』(ID:0000113402), 『melma!』(m00094560)より配信
□過去記事→ http://www.ai-coach.com/backno/ciplatest.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『対中交渉の落とし穴 〜7つのケーススタディ』プレゼント実施中!
http://www.ai-coach.com/report01.html
↑先頭に戻る
| |
中国オフショア開発専門ブログ
|
みなさまの応援のおかげで、日本唯一の中国オフショア専門ブログも頑張ってます。ブログの記事に満足された方は、上記サイトから人気ランキングのバナー画像をクリックしてください。一緒に盛り上げましょう!
|
|