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新・中国ビジネス入門
〜初めてでも失敗しない対中交渉〜

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■　日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン

　　新・中国ビジネス入門
　　〜初めてでも失敗しない対中交渉〜

　『日中共同で見積り／スケジュールの精度向上に取り組む』

━━━━━━━━━━━━━2004/08/04（第63号）読者数:811名━

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■質問

　　中国ベンダから見積り回答がありましたが、日本企業の感覚と
　　は少し違うようです。どのように評価すればよいでしょうか？
　　（東京都 Ｎさん、他多数）

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■回答

　　日中共同で見積り／スケジュールの精度向上に取り組む

中国ベンダが作成した見積り／スケジュールを評価する際には、必
要な作業が全て洗い出されているか、それらがスケジュールに反映
されているかどうかを確認する。

ポイントとなる評価項目の一覧表を作成し、日中双方で漏れが無い
かどうかをチェックする。あわせて、発注元への依頼・要望事項が
ないかも確認する。

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■■　中国固有のコスト／工数を見逃さない
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───────────────── ITコーチング・ラボ解説 ─

●中国オフショア開発を単なる原価削減の手段として捉えていると、
相手方が提示した見積り／スケジュールを共同レビューするという
発想は生まれないかもしれない。

●この背景には、現状の中国ベンダの見積り能力は、日本と対等に
議論する域に達していない、という考えある。中国オフショア開発
では、長期的な取引の後に、はじめてコストメリットという甘い蜜
にありつける。しかるに、中国側が変な方向で成熟する前に、自社
好みの契約方針を叩き込んだ方が賢明でというわけだ。

●中国オフショア開発固有のコスト
・ブリッジＳＥ費用
・コーディネータ費用
・中国側の開発環境設置費用
・日本側技術者の訪中費用
・仕様変更管理費用（←国内開発とは質量ともに異なる）

●発注側の工数
・中国ベンダ支援／教育工数
・輸出管理工数
・仕様書の整備、引継工数
・工程管理、品質管理工数

●開発生産性
・国内開発平均の50%以下の生産性を覚悟
・同一ベンダの継続活用

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■ 成功の勘所 ■
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見積りやスケジュールから特に漏れやすい項目を列挙する。

●中国ベンダの考慮漏れ
・テストデータ準備／テスト環境構築
・「いつ」「何を」「どのレベル」の定量化
・各工程のレビュー日程と指摘事項対応

●日本側の考慮漏れ
・提供ドキュメント、サンプル、定型帳票の整備
・ＱＡ／レビューに迅速に対応するための日本側の体制構築

ITコーチング・ラボ代表 幸地司

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【読者の声をご紹介します】

このほど中国の事務所に駐在することが決まりましたが、わからな
いことが多く不安があります。中国での開発工程全般について一か
ら勉強したいと考えております。宜しくお願いいたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　（東京／独立系ベンダ／男性）

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◆こんにちは。以前に無料コーチングを体験されたＭさんですね。
中国オフショア開発の開発工程全般について勉強したいとのことで
すが、その後の状況はいかがでしょうか。

◆中国事務所に赴任されたら、まずはどんなメンバーでチームが構
成されているのかをよく観察するとよいでしょう。中国ベンダのほ
とんどは、日本語が(多少？)使える設計リーダとその配下に大卒２，
３年生の若手を数名交えるといったチーム編成を取ります。

◆しばらくプロジェクトの推進体制をよく観察してみてください。
設計者とプログラマの仕事は明確に区別されていませんか。また、
プログラマ以外にも、テスト専門の技術者や、品質保証部の担当者
などの姿はありませんか。

◆一度、中国側の体制図を描いてみてください。開発工程ごとに異
なる担当者が、それぞれ異なる役割を担っていることに気づくでしょ
う。中国オフショア開発の開発工程を知る第一歩は、中式のプロジェ
クト編成や品質に対する考え方を理解することから始まります。

　　　　　　　　　　　　　　※

　と、以上のことを参考に現状にあった方法でプロジェクトメンバ
　の仲間入りするとよいでしょう。新しい発見があれば、ぜひその
　結果を教えてください。

　お待ちしています！

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【編集後記】

今日から我が家にも光回線が導入NTT東日本Bフレッツです。かなり
快適になりました。今年の夏は、サッカー＆オリンピック＆高速回
線・・・、眠れない夜が続きそうです。

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