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新・中国ビジネス入門
〜初めてでも失敗しない対中交渉〜

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■　日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン

　　新・中国ビジネス入門
　　〜初めてでも失敗しない対中交渉〜

　『プロジェクト立上げ期の注意点』

━━━━━━━━━━━━━2004/08/03（第62号）読者数:808名━

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■質問

　　我が社も中国オフショア開発をはじめることになりました。
　　プロジェクト初期の段階で注意すべき点はありますか？
　　（東京都 Ｎさん、他多数）

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■回答

　　中国オフショア開発の目標、範囲と前提条件の明確化する

中国オフショア開発プロジェクトチームを発足した後は、必ずプロ
ジェクト推進計画書を作成する。目標や範囲、前提条件など、中国
オフショア開発に必要な条件はすべて明確に文書化されていること。

この計画書は自社の幹部層に説明するためだけではなく、中国ベン
ダへの説明用にも使える。むしろ、事前に中国ベンダと共同レビュー
して、双方の合意が確認されてはじめて計画を発表すべきであろう。

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■■　中国オフショア開発推進計画書を作成する
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───────────────── ITコーチング・ラボ解説 ─

●通常、中国オフショア開発の方針が決定してから実際に発注に至
るまで、1-2ヶ月を要する。その間は、システムオーナーの発注元、
契約や輸出手続の管理部署、および中国オフショア開発コーディネー
タの三者で意識合わせを行うことにより、以降の立上げ作業の円滑
化を図る。

●発注対象となるプロジェクトの概要、開発技術、発注工程、阻害
要因等を洗い出して、前出した中国オフショア開発推進計画書にま
とめる。

●計画書には以下の内容は必ず盛り込みたい。

　1. プロジェクト概要
　2. 適用範囲と適用期間
　3. スケジュール
　4. 体制と役割分担
　5. コミュニケーション手段
　6. 品質計画
　7. セキュリティ
　8. サービスレベルの管理項目・管理指標

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■ 成功の勘所 ■
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中国ベンダにプロジェクトの概要を理解させるために、次の項目を
備えた一覧表を作成するとよい。

●プロジェクト対象
　プロジェクト名称、オーナ、利用者を明確化すること

●オフショア開発の目的
　コスト削減／要員を大量確保／中国市場進出・・・

●背景
　目的を持った背景は○○。

●根拠
　プロジェクトの○○○という考えには、○○という根拠がある
　（データ、実証実例などが添付されると効果的）

●評価基準
　以上より、このプロジェクトは次の観点から評価する
　１．○○○
　２．○○○
　３．○○○

ITコーチング・ラボ代表 幸地司

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【編集後記にかえて、読者の声を紹介します】

基幹システム開発の請負を主としております。近年の請負単価の圧
縮圧力は強力なものがあり、国内開発の限界に近いところに来てい
ます。今後、開発の原価低減は必須のテーマでと認識し、先ごろ、
小さなシステム案件２件を日本のベンダ経由でオフショア開発して
みました。結果は、原価低減どころではない状況となってしまいま
した。しかしながら、この動きを止めるつもりはなく、仕切り直し
てでも何とか成功させたいと考えています。

このような状況の中でアイコーチ様のページを見つけ、いちど参考
として実例を見せて頂きたいと考えております。
　　　　　　　　　　　　　（静岡／独立系ベンダ／代表取締役）

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◆皆さまからの応援の声が数多く届いておりますが、返事が遅く
　なりましたことお許しください。いただいた感想やコメントは
　すべて目を通しております。

◆受託開発を中心に地方で展開されているベンダの社長さんです
　ね。某大手ベンダでは、社員の賃金が一律７％カットされたと
　いう噂。そのしわ寄せは、確実に子会社や協力会社へのしかかっ
　てくるはずです。

◆中国オフショア開発を原価低減の切り札とするのも良いですが、
　逃げの戦術だと社員のモチベーションが上がりません。ここは
　心機一転、新しい受託開発の手法を構築するんだ！という意気
　込みで取り組んでみてはいかがでしょうか。

◆私の経験だと、中国オフショア開発で失敗する原因の半分は、
　発注側にあります。視点を変えて新たなる挑戦に挑んでくださ
　い。応援しています。何か進展がありましたら、またぜひお知
　らせください。

ITコーチング・ラボ代表 幸地司

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発行責任者：幸地司
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□『まぐまぐ』(ID:0000113402), 『melma!』(m00094560)より配信
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