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Vol.0055
マシン環境差異のリスク
2004/7/23
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■ 日本唯一の中国オフショア開発専門マガジン
新・中国ビジネス入門
〜初めてでも失敗しない対中交渉〜
『マシン環境差異のリスク』
━━━━━━━━━━━━━2004/07/23(第55号)読者数:770名━
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■マシン環境差異のリスク
中国オフショア開発では、マシン環境に起因する問題が発生しやす
い。性能劣化が代表的な問題である。また、単純ミスやデグレード
も頻発する。いずれも、マシン環境差異を意識して、導入手順を明
確化すれば避けられる問題が多い。
原因が特定されない段階では、解決の責任を一方的に中国側に押し
付けるべきではない。日本側が誤った対応をすると、両者間で感情
的な軋轢を生み、かえって事態が複雑化する恐れもある。問題が複
数の状況で再現することを確認するなど、手順を踏んで慎重にこの
問題を扱うべきである。
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■■ 複数の状況で再現することを確認する
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●ここで一つの事例を紹介する。
ある条件のときに、画面項目が正しく表示されないという単純バグ
が発生した。早速、中国から修正プログラムが届いた。
●日本人担当者がテスト環境でプログラムの修正状況を確認しよう
とするが、このバグが直っていない。一緒に報告された他のバグは
正しく修正されているにも関わらず。
●担当した日本人は、特に原因を追究せぬまま、中国に問い合わせ
る寸前であったが、コーディネータ役の上司がその動きをストップ
した。
担当:差分のファイルを全て反映したが、バグが直っていません!
上司:他のバグが修正されているのに、ここだけ単純ミスとは、い
くら中国とはいえ信じられない。もう一度、見直すように。
●いつもなら、何か問題が発生すると、直ちに中国側にレポートす
る習慣であったが、その日はもう少し様子を見たいと感じた。
●翌朝、もう一度担当者に確認したところ、案の定、日本側の操作
ミスによる修正ファイルの配備漏れだったことが判明した。
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■ 成功の勘所 ■
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・マシン環境の差異を想定して、複数の状況でバグが再現すること
を確認する
→日本で発生した障害が中国側で再現しないことが多い。有効な
対策を打つためにも複数環境で再現することを証明せよ
・最初にある程度の原因や反論を想定し、関係のありそうな情報を
予め障害レポートにまとめておく
・障害原因の予想がつかないときには、前提条件を疑ってみる
・些細な異変や不良の疑惑があれば即座に報告する
ITコーチング・ラボ代表 幸地司
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お申込ありがとうございました。おかげさまで、今月末で一旦募集
を終了したいと思います。プロジェクト管理者や開発者と共通言語
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【編集後記】
読者の声を紹介します。
気が付けばもう2年、中国オフショア開発をやりたいと思い、可能
な範囲で自分なりに調べているのですが、今一歩が踏み出せないま
まに時間ばかりが過ぎております。会社は典型的な下請けさん丸投
げ体質で、このままでは危険と感じています。ぜひヒントを頂きた
いと思います。
(金融系 企画 男性)
中国人中心のSEのプロ集団、これから本気でオフショア開発に取
り組みますので、よろしくお願い申し上げます。
(アットワン株式会社 代表取締役 周潤強)
いつもメールマガジンを興味深く購読させて頂いています。我々の
プロジェクトでもオフショア開発の可否はコストの観点などから、
重要事項のひとつになっています。ただし、その目的を達成するた
めには、如何にあるべき姿でアウトプットを導き出すかという管理
が重要になると考えています。ご紹介いただく事例など、参考にな
ります。
(メーカ系ベンダ 男性)
ソフトウェアの開発委託は経験がありませんが,生産委託を中国の
工場でやっています.いろいろな苦労を経験しました.概要を読む
と,共通する話題も多いのではなかろうかと思っています。
(通信機器メーカ 品質保証部長 男性)
これからもよろしくお願いいたします!
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発行責任者:幸地司
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2004年7月30日までに読者数1000名突破を目指しています
ご愛読されている770名の方、本当にありがとうございます。
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