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プロジェクト失敗学

現在このメルマガの編集者が上海に滞在中。現地でお会いできる方を募集
しています。詳しくは本誌後半をご覧ください。→ mailmag@ai-coach.com
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◆◆　プロジェクト失敗学「営業・経営・政治」編
◆◆　http://www.ai-coach.com/

【目次】
　　1．見えない目標
　　2．お薦めメルマガ
　　3．ニュース・リンク
　　4. 編集後記
　　※過去記事→ http://www.ai-coach.com/backno/failprojlatest.html 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2004/02/07(Vol.22)━◆

【本日の教訓】
『正しい目標設定とフォロー体制がプロジェクト成功の80%を決める』

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■ 自由度の高さはプロジェクト成功にとって害が大きい
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○プロジェクト失敗学と直接関係があるわけではないのですが、ふ
　と昔のことを思い出したので書いてみたいと思います。

　かつて、パソコン少年だった私は、とあるPCゲーム雑誌を購読し
　ていました。Windowsが誕生するよりもはるか前のことです。

○あるとき、その雑誌に掲載された新作レビュー記事の一節が、な
　ぜか強く印象に残ったのです。それは次のような主旨でした。

  このゲーム（＝レビュー対象のアクションRPG）が優れている点
　は、プレーヤーに対してつねに適切な目標を はっきりと示して
　いるところである。

  世界を救うという大目標があり、そのために必要なアイテムを揃
　えるという中目標、そして眼前のクリアすべき小目標をつねに意
　識させるようにゲームの流れが組まれている。そのため、プレー
　ヤーは何をすべきか迷うことがないし、最後までゲーム世界に感
　情移入して楽しめる。

○そうか、面白いゲームを作るにはこんな要素にも気を配って工夫
　しなければいけないんだな、と思ったのでした。言われてみれば
　思い当たるふしがなくもありません。

※ここでいうゲームとは主にRPGを想定しています。
　以降もそのつもりでお読みください。


○つまらないと感じたゲーム、途中で投げ出してしまったゲームに
　は、確かに目標の設定の仕方がまずいものが多かったように思い
　ます。

(1)小目標が見えない

　いきなりゲーム世界に放り出され、とりあえず何をどうすればよ
　いのかわからない。馴染む前に脱落。

　自由度の高さをうたい文句に、「このゲームの目的…それはあな
　た自身が探し出すことなのです」という、大目標すら示さないゲ
　ームもあったような。


(2)大目標が見えない

　となり村に薬草を買いに行く、そのあとは森に住むおじいさんに
　手紙を届けて…いわゆる「おつかい」イベントが延々と繰り返さ
　れる。だんだんむなしくなって脱落。


○一方、名作と呼ばれるゲームは、そのあたりをうまくフォローし
　て、プレーヤーを飽きさせない工夫をしているはずです。

　しかしそれら名作でさえ、ときには、ストーリーが一本道だ、船
　が手に入ったとたん行動範囲が急に増えて戸惑う、などと批判さ
　れることが少なくありません。

○プレーヤーを最後までぐいぐい引っぱり続けるために、適切な目
　標設定は欠かせない要素です。さて、ここまでの話をプロジェク
　ト失敗学にあてはめて考えてみましょう。

（・・・ここまで前回の内容）
 http://www.ai-coach.com/backno/failprojlatest.html 

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■ 適切な目標を設定する
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●ゲームに限らず、プロジェクトの進め方においても同様のことが
　いえます。実際、適切な目標設定がなされなかったために、成果
　をあげられなくなったプロジェクトを見てきました。

(1)小目標が見えない

　大きな視点を失わないことは大切ですが、具体的なレベルまで落
　とし込まないと現場は動きません。現実感が湧かないためメンバ
　に当事者意識がない、評論家や「べき」論が横行して行動が伴わ
　ない、安易な政治決着に頼る傾向がみられます。

(2)大目標が見えない

　おつかいイベントのような作業の繰り返しではメンバのモチベー
　ションが低下します。また、仕事の意味を考えさせないため効率
　があがらず、各自の工夫や提案を望むことは難しくなります。
　個々の局所最適の追求からくるメンバー間の摩擦や、チーム内に
　壁を作る傾向がみられます。

●こうした目標設定の問題については、プロジェクト計画の段階で
　当然考慮されていることと思いますが、日々のプロジェクト遂行
　の中に反映されなければ意味がありません。

●概ねプロジェクト・リーダーのタイプによって、大雑把・現場経
　験がない・政治家型の人は小目標が見えない方向へ、細かい・現
　場経験が長い・職人型の人は大目標が見えない方向へ、段々とプ
　ロジェクトが傾いていくと思われます。

●したがって、プロジェクトのプレーヤー（部下に限らず他部門の
　協力者や顧客も含まれます）に適切な目標を示すことができてい
　るかどうか、プレーヤーは目標を理解してついてきているかどう
　かを、客観的にチェックし続けることが必要です。当社は中国と
　沖縄へのITアウトソーシング支援事業を展開していますが、特に
　目標管理によるプロジェクトマネジメントに優れていると自負し
　ています。（完）

ITコーチング・ラボ パートナー 内山幸央
 http://www.ai-coach.com/ 

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【お薦めメルマガ】

▼2/7、上海で作者の野村哲哉さんと初対面。
『失敗？成功？教師辞め、中国で経営者に』
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【編集後記】

上海のホテルで本号を書いています。半年前に同じホテルに宿泊し
たときにはインターネット回線の状況が最悪でした。でも今回はほ
とんど問題ありません。確実に進化しています。

・上海での予定
　2/07 野村さんと初対面
　2/08 未定
　2/09 未定
　2/10 昼間未定、夜打合せ

※ 2/7までの宿泊：上海建国賓館 1807号
※ 2/8以降の宿泊：未定

前号で私が2月頭に上海渡航することをお伝えしましたが、嬉しい
ことに、上海に駐在する読者からお便りが届きました。

　　当方、上海にありますソフト開発の会社で副総経理の任
　　についております。・・・

　　2月10日はどちらで食事をされるのでしょうか。まだ席
　　に余裕があるようでしたら小生も参加させていただけな
　　いでしょうか。

　　また、そちらに参加する前にでもお時間があるようでし
　　たら弊社にお越しいただけませんでしょうか。業務依頼
　　ではありませんがお話を聞かせていただければ幸いです。


了解です！早速、日程調整の返事を出させていただきました。

引き続き上海でお会いできる方を募集しています。
こちらまでご連絡ください。→ mailmag@ai-coach.com

ITコーチング・ラボ代表 幸地司

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□発行責任者　：幸地司
□発行システム：まぐまぐ(ID:114056), Melma(ID:m00095788)
□過去記事　　：http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000114056
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