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怒っても効果なし、謝罪するが改善なし 2008/1/23

コーディング規約を守らない中国子会社にご立腹・・・効果なし
開発連絡用の掲示板上で日本語で守らないのはルール違反だ、と怒りを示しました。リーダは謝りますが、次も同じことを繰り返します。怒っても効果はないな、と感じました。
(アンケート掲示板より)

中国オフショア開発において、プログラマがコーディング規約を守らないのは「規約の重要性を知らないから」と回答した人が最新アンケート結果の約半数を占める。

一方、日本が提示するコーディング規約には無駄な作業が多く含まれると指摘する者もいる。


・「get_userData()は規約違反、GetUserData()としなさい」という修正をメンバー10人・1時間かけて行ったとして、いったい何が改善されるのでしょうか?


なるほど、ひとくちにコーディング規約といっても、大きく2種類に大別されるようだ。

・R1 命名規約といった単純な規約
・R2 設計指針に関する規約

前者の命名規約といった単純な規約(R1)については、ツールによる自動チェックと罰則規定を盛り込んだ半強制的な指導によって対処可能である。

一方、後者の設計指針に関する規約(R2)については、規約の目的、規約の重要性、規約を守ることで得られる効果を言葉で十分に説明する必要があるとのコメントが目立った。


・やはり、その規約を守る意味付けが重要ですよね。結局、その規約を守ることによって、性能が上がるとか、目に見える効果が無い限りは、難しいです。

・面倒でも一つずつ、実務の意味を伝える必要があります。これさえ押さえておけば、頭の良い中国人はしっかりとやりますよ。


この教訓をオフショア開発抵抗勢力が耳にしたら、きっとこのように反撃するだろう。

「中国を使うとコミュニケーション・コストが膨れてしまい、コスト削減効果が得られないのではないか?」

「中国を相手に日本式の"あうんの呼吸"が通じないのはよく理解できた。だが、当社では慢性的な人手不足なので、余計なコスト負担を強いられるオフショア開発なんて、しばらく無理!」


■成功の勘所

中国オフショア委託先にコーディング規約を守らせるには、規約の目的、規約の重要性、規約を守ることで得られる効果を言葉で十分に説明する必要がある。

その反面、保守性や障害対応に関するコーディング規約の定量評価は難しいため、経験の浅いプログラマに規約遵守を徹底させるのはかなり苦労することがある。


2008年01月23日 06:11 in | コラム , マネジメント | 固定リンク |

 

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