よく聞くセリフ 中国人女性はコミュニケーション能力が高いので、オンサイト開発には女性技術者を優先的に配置します。(人材派遣業/日本人) ●問いかけ あなたは、この意見に同意しますか? 理由を添えてあなたの考えを述べなさい。 ◆同意する ◆同意しません ◆その他 ○結果を見る ○コメントボード
●問いかけ
あなたは、この意見に同意しますか? 理由を添えてあなたの考えを述べなさい。
◆同意する ◆同意しません ◆その他
○結果を見る ○コメントボード
オフショア開発PRESS 巻末記事より。 http://press.1offshoring.com/index.html
中国人を日本に研修生という名目で呼んで、工場労働者として働かせていました。私がお会いしたのは、その社長が初めて研修生を受け入れた頃です。
わずか20歳そこそこで突然親元を離れ、初めて行った外国でそのまま2年間も研修するのは大変だろう、里心も付くだろうからと、慰める意味でも休日には自宅に呼んで食事をとりながら話を聞いてあげたりしていました。
その社長曰く、
「なぜ、中国人はあんなに礼儀知らずなのか? 人の家に上がるのに、靴も脱がない」
私は、その社長に質問しました。
「それは、日本人に容姿が似ているからじゃないですか? もし、同じ行為をパツキンでナイスバディーな西洋人がしたら、社長は同じように礼儀知らずって、怒りますか?」
しばらく考えて、
「確かに、パツキン・ナイスバディーでは怒る気にもならない。元々生活習慣が違うからって、諦めるだろうなぁ」
「社長、中国人も外人なんです。生活習慣も違います」 ・・・・・・
オフショア開発PRESS 公式サイト http://press.1offshoring.com/index.html
■成功の勘所
日本でオンサイト常駐する中国人の男性技術者は、一見しただけでは周囲の日本人従業員と区別がつかない。その為に、不合理な扱いを受けることはないだろうか。問題を抱えても誰にも相談できないし、誰にも気づかれない。そんな状況下に放置されていないか、改 めて点検してみよう。
●よく聞くセリフ
中国人女性はコミュニケーション能力が高いので、オンサイト開発には女性技術者を優先的に配置します。(人材派遣業/日本人)
あなたは、この意見に同意しますか? 理由を添えてあなたの考えを述べなさい(*)。
締切:2008年06月05日18時00分 協力: クリックアンケート
(*)法令遵守云々よりも、人材活用や異文化コミュニケーション・ マネジメントの観点から議論すること。
今日の午前中、中国の大学で若い学生たちをを相手に一時間ほど講義しました。場所は、無錫の江南大学。中国の大学では初めての体験です。
*江南大学 概要 http://www.sytu.edu.cn/bumen/guojijiaoliu/japanese/index.html
相手は、まもなく卒業を迎える22-23歳(中国式年齢)のIT系学部生。しかも、日系のソフトウェア会社への就職が決まっています。いわば、日本企業の面接に合格した選抜メンバーです。
2007年12月から日本語クラスで特訓を開始、そこから半年後、今では全員が日本語能力検定試験3級を持っています。卒業論文や長期休暇などの”割り込み”を考慮すると、なかなか優秀な成果だと感心しました。
ところで、私は何を講義したかというと、”ほうれんそう”の観点から日本語の使い分けについてです。
学生からの質問 Q.次の言葉の意味の違いを教えてください
「たえず」 「つねに」 「しょっちゅう」
→あなたが日系企業の上司なら、何と回答しますか?
[PR] 江南大学の先生も、オフショア大學にも興味津々でした http://www.offshoringleaders.com/02curriculum/02.html
日系企業に就職が決まった江南大学の特設クラスでは、日本語の分野別に先生が3名もつく。
・日本語文法の先生 ・日本語読解の先生 ・日本語聴解の先生
焦点を絞って、狭く深く、短期間に集中して成果を出す教育方針。 次回の講義は7月頭の予定。
中国への期待 大学で画像処理を専門的に学んだ優秀な学生が欲しいが、日本では思うように採用できない。 (株式会社ファースト/日本人幹部)
1982年の創立以来、独自の画像処理技術にこだわる専業メーカーの株式会社ファースト(本社:神奈川県大和市、牧野正勝社長)。ここ4年間で売上を倍増させた実績をひっさげて、いよいよ本格的に中国・無錫に開発センターを立ち上げます。
ファースト社から特別に許可をいただいて、ファースト(無錫)開発センターの立ち上げ教育の様子を取材させていただきました。
[写真付き] ファースト(無錫)開発センター取材メモ http://aicoach.tea-nifty.com/offshore/2008/05/post_20d9.html
日本からやって来た技術者が講師となって、画像処理技術の基本を指導します。現在、開発センターのメンバーは日本語を特訓中。若手メンバーの大半は初めての対日業務なので、急速に力をつけた読み書き能力に比べて、話す力はまだまだ未熟です。当面は、ファースト社の製品知識や画像処理技術の基礎をじっくり学びます。
・FAを中心に当社の画像処理技術は応用されます。例えば生産ラインの品質検査、高速道路や壁の亀裂の自動検知など。中国では、人件費の高騰を理由に今後ますます工場の自動化・省力化が進むでしょう。それが、我々にとって絶好の事業機会となります。 (株式会社ファースト/日本人幹部)
[PR] 要請があれば、技術者の国際化教育を支援します http://www.offshoringleaders.com/02curriculum/02.html
巨大な中国市場を見据えて、まずは無錫に12名の開発センターを立ち上げた日本の小さな画像処理専業メーカー。高度な日本語能力は求められない反面、技術力とFAへの深い理解が要求されます。
製造、生産に始まり、販売・導入・保守へと事業範囲を拡張。そして技術力が蓄積されたら、やがては設計や研究開発にも乗り出す構えです。
コスト削減のみを追求するオフショア開発とは、ひと味違った課題がファースト社を待ちかまえます。健闘を祈ります。
あえて技術力よりも日本語能力を優先する風潮 現在の中国オフショア開発では、残念ながら高い技術力は求められない。そこで、我が社では、中国人IT技術者を採用する際には、設計やプログラミングの能力よりも、日本語力を優先する。 (中国でよくある発言)
上海では、優秀な中国人IT技術者がなかなか採用できず、各社とも苦労している。上海で約100名の技術者を抱える日系現地法人のマネージャに、「優秀さ」とは何かを問うてみた。
優秀さ1:今、~ができること 優秀さ2:将来性を秘めていること
前者を職能という。職能給制度では、従業員がどんな技能を有しているか、どんな資格を有しているかで評価される。職能とは、業務遂行に必要な知識やスキルを指す。
一方、後者をコンピテンシーという。たまに、コンピテンシーを行動特性と訳す人がいるが、避けたほうが無難である。なぜなら、この日本語訳では、本来の意味の一部しか表現できていないから。コンピテンシーとは、将来の成果につながるあらゆる能力である。
問いかけ
・現在の中国オフショア開発では、残念ながら高い技術力は求められない。そこで、我が社では、中国人IT技術者を採用する際には、設計やプログラミングの能力よりも、日本語力を優先する。
これは、職能ではなく、コンピテンシーを優先した採用基準といえるだろうか?
答え → mailmag@ai-coach.com
[PR] 正解はオフショア大學で詳しく扱います http://www.offshoringleaders.com/02curriculum/02.htm
問いかけのヒント
日本語能力を優先する理由によって、答えは変わる。
もし、あなたが外国人技術者を採用する立場なら、下記2つの優秀さのうち、どちらを優先するだろうか。明確な根拠とともに答えを1つ選びなさい。
ベトナム人IT技術者は日本語を学ぶ意欲に欠けるか? いいえ。ベトナム人は非常に向上心が高く真面目に勉強するので、勝手にスキルアップをしていきます。終業後に自分の伸ばしたい分野の専門学校に行く技術者も多くいます。 本誌 第811号より http://www.ai-coach.com/backno/cip0811.html
本誌 第811号より http://www.ai-coach.com/backno/cip0811.html
オフショア開発PRESS特集2、インドとベトナムの最新記事より。
――インドの日本語人材の数は?
◆2006年、インドの日本語能力検定試験の受験者数は5,368人。人口が10分の1以下のベトナムよりも、受験者数は少ないです。
――ハッキリ言って、インドIT企業は、日本語対応するつもりはないと考えてよろしいですか?
◆インドが日本に歩み寄る姿勢がないと決めつけるのは間違いです。そうではなくて、インド人技術者に難しい日本語をきちんと理解させる努力よりも、日本人が英語でコミュニケーションするように努力する方が効率的ではないでしょうか。それは、意識の問題ではなく、語学学習の費用対効果で判断すべきです。
――ベトナム企業も、本音としては日本語よりも英語の仕事を好むのではないでしょうか?
◆一概にそうとも言い切れません。実は、元々ベトナムは漢字文化から発展した国であり、中国の影響を非常に強く受けています。現在の公用語はベトナム語ですが、その多くは漢字に由来する言葉です。日本語と似た発音のベトナム語も多くあります。
「注意→チューイー」 「公安→コンアン」 「日記→ニャッキ」 「準備→チュアンビ」など。
――では、ベトナム人技術者は、漢字を読めますか?
◆中国人との比較において、ベトナム人は漢字を読めるとはとてもいえません。ベトナム語の表記については、フランス支配時に普及した、アルファベットに似たクオックグーと言われるものです。外国人にとってはほとんどの文字を(発音は別にして)そのまま読むことが可能と言えます。多くのベトナム人が自身の漢字名を知っていることから、漢字文化にもアルファベット文化にも親和性の高い国であることが伺えます。
アンケート掲示板によると、中国オフショア開発では、専門性の低い「ただの日本語通訳」は不要である。しかしながら、漢字が読めないインドやベトナムでは若干事情が異なるようだ。
インドIT大手は「学びながら働くという意識を保てる環境」の整備に力を注いでいる。会社の敷地を大学と同じように「キャンパス」と呼び、充実した研修プログラムに加え、研修センター、図書館や自習室などの教育施設も完備するという。
新3K職といわれる日本人IT技術者に、「英語を学べ!」「もっと自己啓発せよ!」と煽るのは酷な話か。
ベトナム企業の日本語教育事情 日本向けの仕事を行う技術者は朝7時半から日本語を勉強してから通常業務に就くなど、週のうち何時間かを日本語教育に費やします。ある企業では、半年間フルタイムで日本語を勉強させたりと、さまざまです。 (オフショア開発PRESS 特集2より)
オフショア開発PRESS 特集2「ベトナムオフショア開発最新事情」より。
――ベトナムの日本語人材の数は?
◆2006年、ベトナムの日本語能力検定試験の受験者数は8,045人。一方、中国の受験者は約17万人。両国の人口比率よりも大きく、20倍以上の差があります。
――日本語人材が豊富な中国では、技術力のない「ただの通訳」はお払い箱になるのではないかと懸念されます。ベトナムではどうでしょうか。
◆ベトナム企業の多くではコミュニケータと呼ばれる日本語の専門家がプロジェクト毎に配置されます。大半は大学で日本語を専門に勉強してきた人達で、IT関連用語はコミュニケータとして働く過程で身に付けます。
――要するに、ベトナムオフショア開発では、技術音痴の日本語通訳を使うわけですね。中国人IT技術者と比べて、ベトナム人IT技術者は日本語を学ぶ意欲に欠けるのでしょうか?
◆基本的にベトナム人は非常に向上心が高く真面目に勉強するので、勝手にスキルアップをしていきます。終業後に自分の伸ばしたい分野の専門学校に行く技術者も多くいます。そのため、基本的には、あまり残業をやりたがりません。
――アンケート掲示板では、「ただの通訳」は不要になるとのご意見が圧倒的多数を占めます。ベトナムでは??
○結果を見る
◆・・・・・・
掲示板やMLに投稿された「ただの通訳」不要論のご意見を一部抜粋する。
・言葉だけではなく、日本の文化や考え方、ビジネス等の側面からサポートできるコンサルタント的な要素が必須ではないか。
・対人力、コミュニケーション能力、業務理解など、簡単に身につけられない方向に頑張る。
・SE能力があっても、 今までの経歴や実績から、社内で通訳しか認識されていないのではないか。周囲に頭をさげて、興味のあるプロジェクトに本格的に参画するとよいだろう。
・「技術を身につければ市場価値が上がる」とは言っても、もともと興味がないと、身につけるのは大変だと思います。それより、今の仕事の中で、語学以外の仕事で得意なことを増やしていくのが大事かな?と思います。
【回答】語学はだめでもSE資格あり 語学で勝負するならネイティブレベルになるか、いっそのこと広東語か上海語も、普通話のほかに、覚えること」とか「語学なんか下手でも問題解決力と技術を」です。 (日本人)
近い将来、技術力のない中国人通訳の仕事は、他のものに取って代わられるのだろうか。読者アンケートは、通訳兼アシスタントとして働く非技術系の日本語人材の市場価値は、次第に低下すると示唆する。
※第809号 市場価値が下がる非技術系の日本語人材 http://www.ai-coach.com/backno/cip0809.html
中国では、専門性の高い職業であっても、需要と供給のバランスが崩れると給与水準は驚くほど低迷することがある。
・大学教授 ・医者 ・公務員 ・中国会計担当
したがって、日本でコミュニケーション能力のないIT技術者の市場価値が下落したように、中国での日本語しかできない通訳&雑用のビジネスパーソンの存在価値は、そのうち急落するかもしれない。
オフショア開発PRESSにも寄稿した日本語教育の専門家は、中国人IT技術者がいくら日本語能力試験の対策に力を入れても、実務で使えないことが多いと指摘する。
理由1:大学で使う専門書の読解力向上に偏重しているから 理由2:使用頻度の低い語彙の勉強に時間が割かれるから
[例]日本語能力試験で出題されるオフショア業務に直結しない語彙
・あつらえる ・~いかんだ(この決定は佐藤さんいかんだ) ・~するきらいがある(人の意見を無視するきらいがある) ・妥結(だけつ) ・~にかたくない(想像にかたくない)
【相談】通訳者としての仕事が減ってきた うちの会社は最近、社員の日本語教育にとても力を入れています。そして、だんだんその効果が見え初めて、日本人とスムーズに交流できる技術者は少しずつ多くなってきて、私も通訳者としての仕事量が少なくなってきました。 (大連/中国人読者)
●中国にお住まいの文系読者から、珍しい相談メールが届いた。
-------- Original Message --------
幸地様
私は、大連ソフトウェアパークのある□□系ソフトウェア開発会社に通訳として勤めております。うちの業務の大半は、日本向けのオフショアソフトウェア開発です。日本人友達の紹介で、1年半前から幸地様のメールマガジンを読み始めました。今は、日課として毎日読んでいます。
ただの通訳者ですので、ご紹介された知識や経験などを実践するチャンスがあまりないですが、とても面白くて勉強になります。
今、悩んでいることがあります。
うちの会社は最近、社員の日本語教育にとても力を入れています。そして、だんだんその効果が見え初めて、日本人とスムーズに交流できる技術者は少しずつ多くなってきて、私も通訳者としての仕事量が少なくなってきました。
うちの会社だけではなく、ソフトウェアパークのほかの会社も技術者の日本語教育をとても重要視しています。すぐとはいえないが、近い将来自分が日本語だけで食べていけなくなるのではないかととても心配しています。
実は、今も通訳兼アシスタント、雑用係の形ですが、本当にどう進めていくべきかよく分かりません。ご指導をお願いできますでしょうか。
(大連/中国人読者)
相談者は真剣に悩んでいるようである。相談者の友人になったつもりで、親身な立場で助言を贈ろう。
☆大連で、主に通訳兼アシスタントとして働く非技術系の日本語人 材の市場価値は、次第に下がるだろうか?
◆市場価値は下がる ◆市場価値は上がる ◆その他
締切:2008年03月18日23時00分 協力:クリックアンケート
UMLを熟知しているとは ベトナムでは上級エンジニアとしか会っていませんが、欧米の仕事をやっているせいか、UMLを熟知しているとの印象を持ちました。中国では言葉しか知らないというようなことでも、ベトナムはよく知っているな、と感じました。 (日本初の業界専門誌『オフショア開発PRESS』座談会より)
UML(Unified Modeling Language)とは、オブジェクト指向で設計されたモデルを表記する手法のこと。UMLは、日本だけではなく世界中で利用されるプログラム設計図の業界標準である。
最近では、「UMLを使ってアジャイル開発に取り組んでいます」と誇らしげに語る中国ベンダも珍しくない。興味を持って詳しく突っ込んでみると、実は「反復 (イテレーション)」の意味を誤解していたなんてことも少なくはないが・・・。
・見切り発車+手戻り = 反復 (イテレーション)??
あなたは、自社のオフショア開発でどれくらいUMLが活用されているかを正しく理解しているだろうか。言葉だけ「知っている」と「実践している」は全く違う。
・クラス図とシーケンス図を書いた=UML活用?? ・言語仕様を知っている=技術力がある?? ・COBOLな日本人がオブジェクト指向っぽい設計書を渡したら、オ フショア側で詳細設計書を一から作りなおし??
■■アンケートに答えよう■■
☆オフショア開発で、UML(Unified Modeling Language)を活用していますか? あなたの身近な事例で回答してください
◆上流設計から流れるようにUMLを活用 ◆ときどきクラス図等を描くだけ ◆活用していません(UMLを使いたいが) ◆活用していません(UML不要なので) ◆その他
締切:2008年02月24日23時00分 協力:クリックアンケート
中国オフショア開発の受け入れで苦労しています。 不具合を指摘しても修正されません。何度も何度も同じ繰り返しです。はっきり言って自分で直した方が早いです。 ・いざとなれば自分で修正します(12票)67% ・根気よく指摘し続けます ( 3票)17% ・不具合はすぐ修正されます ( 2票)11% ・その他 (1票)6% (読者アンケート中間結果)
・いざとなれば自分で修正します(12票)67% ・根気よく指摘し続けます ( 3票)17% ・不具合はすぐ修正されます ( 2票)11% ・その他 (1票)6% (読者アンケート中間結果)
性能、例外処理、排他制御・・・、これらは経験不足のプログラマが苦手な作業であり、中国オフショア開発では常に関係者を悩ませる関門である。
日系メーカーの中国現地法人で働くある日本人上司は、中国人社員がバグを「直す」のではなく「隠す」ことに苛立ちを覚えるという。例外処理を無視するだけならまだしも、バグ発生確率を抑えるお化粧プログラミング技法には、開いた口がふさがらない。
中国オフショア開発では、今でも製造工程で単純なバグが発生しているのだろうか。さっそく、現場からこんな声が寄せられた。
・会社的にオフショアメインに移行し、社内の開発力をあまり必要としない前提に立っているはずなのに、実は修正工数が相当量必要なため、社内のPG要員不足という問題が最近露呈してきています。(Sさん)
・最近は不具合を直してもらえないということはなくなってきています。3~5年前はよくあった事ですが。ただ、本当に緊急を要するものや、どうもレスポンスが悪いものに関しては、日本側でやってしまうこともあります。(Hさん)
一般に、中国人若手プログラマは同年代の日本人プログラマと比べて手が早い。その反面、不具合の対処療法に全力投球してしまいがちである。
無駄を嫌い、合理性を重んじる一方で、ソースコードのコピペ爆弾、汎用性のない例外処理、手続き型でコーディングされたJavaプログラムが大量発生する。あなたなら、この修羅場をどう乗り切るか。
通訳を使うとコミュニケーション効率がた落ち 通訳を介した講演なので、中身は日本語で講演するときの約半分になると考えた方が安全です。 (海外技術者研修協会(AOTS)/日本人)
先日、日本語を知らない受講生を相手に研修する際に、前出の助言をいただいた。なるほど、確かにそうだと思った。そこで、資料の分量はいつもの3分の2程度に抑えた。
中国オフショア開発実践セミナーでは、中国での会議は日本のそれと比べて2倍以上時間がかかると指導する。場合によっては、3倍以上を覚悟するようにとも伝える。
では、実際のAOTS研修ではどうだったかというと、日本語による講演とほぼ同水準の内容を、ほぼ同じ時間内で、ほぼ同じ分量をこなすことができた。参加者の理解度、研修後のモチベーションも日本語セミナー時とほぼ同じ水準に達したと思う。
通訳を使った研修を成功させた要因は以下の通りだと自己分析する。
- ワンセンテンスごとの逐次通訳 - 結論を先に、理由や根拠、詳細説明を後にしゃべる - 必ず前置きしてから説明をはじめた。 「これは、日本市場の調査データです」 「これは私の主観的な意見です」 「これは友人から聞いた、大連での失敗事例です」 「理由は3つあります(この時点で通訳させる)。1つ目は・・」
天狗症候群 中国人通訳にはいつも泣かされます。この前まで、パートナーさんから中国人技術者を1名入れていましたが、いろいろと面倒が多いので、とうとう帰ってもらいました。 (日本人)
中国オフショア開発では、通訳を介したコミュニケーションが主体である。現場には、IT音痴の通訳もいれば、ブリッジSE兼通訳もいる。いずれにせよ、通訳の専門教育を受けた人は少ない。
よくあるトラブル。
・中国人ブリッジSEは、日本人の意思を直訳しない。自分が理解できる範囲で意訳する。理解できない箇所は、翻訳せずにすっ飛ばす。
・大学で日本語を専門的に学んだIT音痴の通訳はソフトウエア開発を知らなさ過ぎで、会話が成立しない。
こんな疑問符がつく場面も多い。
・会議の席で通訳だけを見て会話する日本人マネージャー。感情のやり取りが発生しないので、いつまで経っても信頼関係はゼロ。
・カタコトの日本語しかしゃべれない中国人は知的レベルも低いと勝手に判断する日本人。
・流暢な日本語をしゃべるブリッジSEは、マネジメント能力も長けていると勝手に判断する日本人。
・日本の国立大学に留学した後、最近わが社に入社した若くて賢い中国人社員をみて、「彼なら、中国と日本を上手に橋渡しするに違いない」と過大評価する日本人上司。
・日本人が聞いても退屈な無味乾燥なスピーチを通訳させる日本人。
・会話に句読点がなく、通訳を置き去りにして熱弁する役職者。
あなたは、ブリッジSEに「直訳」を期待するか、それとも「意訳」を期待するか。予め立場を明確化しておこう。
なぜ、日本では、テスト専門技術者”テスタ”を使わないのか 我々企業には品質保証部は存在します。・・・品質保証が実施する範囲もピンキリで、ドキュメントのみのチェックからプログラムのブラックボックス的なものまでさまざまです。 (日本人)
前号のタイトルは刺激が強すぎたのだろうか。思いのほか多数のご意見が寄せられた。
Vol.0752 日本にテスト専門技術者がいない理由を説明せよ
テスタや品質保証部門の有無は、海外ベンダの選定基準にも関連する話題である。もし、初めて訪問する海外ベンダで次の営業トークを耳にしたら、あなたはどんな反応を示せばよいだろうか。
「わが社には、開発部隊とは独立した品質保証部が存在します」 「わが社では専門のテスタを起用して、徹底的にバグを潰します」
主観的な意見だが、中国ベンダで活躍するテスタと日本の品質保証部とでは、全く機能が異なるのではないか。
中国:平均年齢□□才、主な役割は□□□□による動作確認 日本:平均年齢□□才、主な役割は□□□□に責任を持つこと
もし中身が違うのなら、品質保証部に関して日本と中国を比較しても意味がない。
中国ベンダのテスタや品質保証部の実態を知る効果的な質問の例。
「テスタの平均年齢は?」 「品質保証部のおかげで失敗を回避できた事例を教えてください」 「品質保証部は成果報酬ですか。どうすれば給料アップしますか?」
あなたなら、どんな質問を投げかけますか。
日本には、なぜテスタが存在しないのか なぜ、日本では、テスト専門技術者”テスター”を使わないのか。自分で作ったプログラムを自分でテストするだけですか。本当にそれで品質保証できますか? (AOTS研修/中国人)
AOTS研修プログラム二日目の風景から。
財団法人 海外技術者研修協会(AOTS)
◇:幸地 ◆:中国人管理者
◇日本の業務系アプリケーション開発では、いわゆる"テスタ"を起用した第三者による試験は少ないと思います。プログラマが自分の担当箇所を自己責任でテストするのが一般的です。
◆中国では、開発部隊とは独立した品質保証部が必ず存在します。なぜ、日本ではテスト専門技術者を使わないのですか。
◇そうですね。いくつか理由を挙げてみましょう。まず、オーダーメイドの業務系アプリケーション開発が中心の日本企業では、テスタによるホワイトボックステストは効果的でないことが多い。次に、・・・・・・
◆ですが幸地先生、自分で作ったプログラムを自分でテストするだけですか。本当にそれで品質保証できますか?
私はこの時点で、日中の様々な相違点が頭に浮かんだ。
・日本と中国の「プログラマ」の成熟度の違い ・日本と中国の初級プログラマ数の違い ・日本と中国のSE、プログラマ、テスタの給与格差の違い ・日本と中国の「品質保証部」の役割や実態の違い ・プロセス重視と結果重視の違い ・無謬性を追求して副作用を起こす日本と合理主義を貫く中国の違い
あなたは、日本のシステム業界の事情を知らない外国人管理者から、「日本はなぜテスト専門技術者を使わないのか」と聞かれたとする。
あなたなら、どのように答えるか?日本市場の特徴を簡潔に示し、相手が納得する説明を考えなさい。(相手に持論を押し付けないこと、相手を批判しないこと)
大手企業に人材を根こそぎ奪われていく 体力のある企業なら、中国内陸シフトして人材争奪戦に対抗すればよい。だが中小には限界がある。いかに早く対日オフショア業務で活躍する人材を育てられるか、それが課題である。 (上海・中国人経営者)
先日、中国から来日された中国人管理者20名に対して、日本市場の最新動向をレクチャーした。参加者は誰も日本語を話せないという特殊な環境。AOTSさん、見事な舞台をご用意いただきありがとう。
ベテラン通訳を介して、3時間みっちりしゃべってきた。今年一番の緊張であったが、通訳との息もぴったり。結果は大満足。自分を褒めてあげたい。
日本のソフトウエア市場をほとんど知らない受講者だからこそ、レクチャー後の質疑応答は難しかった。中には「bridge SE(英語)」を知らないという方もいるので、言葉を慎重に選んで精一杯答えた。
Q.ベトナム発注もいいが、中国内陸の方がもっと条件がよいはずでは? Q.日本企業に社員数を聞かれたら多めに答えた方が印象がよいか? Q.中国だって仕様は曖昧だし、お客様は偉い。日本と同じでは?
こんな質問も飛び出した。私は一瞬答えに詰まってしまったが、あなたなら何と答えるか?
Q.中国内陸に20名のソフト開発部隊がいる。昔は対日オフショア開発の実績があるが、今は日本企業との取引はない。日本企業と取引を再開したいが、どうすればよいか。
大卒プログラマの初任給、東京感覚で月給30万円くらい 「東京感覚で月給30万円くらい」は、あくまでも北京・上海・広州の大都市の話。最近の会社員で多いのは、月光族・・・月末に、給料を使い果たす(用光)・・・翌月にはまた給与が入るというので、目先を楽しむ中国の若い世代に多い・・・ (日本人) ※本誌vol.733の続き http://www.ai-coach.com/backno/cip0733.html
※本誌vol.733の続き http://www.ai-coach.com/backno/cip0733.html
今日も中国大陸で働く大卒技術者のフトコロ事情を紹介する。オフショア開発とは関係ないが、知っておいて損はないと思うので、興味ある方はお付き合いください。
※最近のメルマガ記事は常識だよ!という方がいらっしゃれば、 みんながあっと驚く丸秘情報をお寄せください。ぜひとも。
こんなことまで知ってますか? → mailmag@ai-coach.com
小規模プロジェクトで活躍する日本人読者が、オフショア開発ブログに面白いコメントを寄せてくれた。
・私の周りの中国人の方は、20代後半でみんな上海にマンションを買ってます。上海の地図を広げて、○○さんはここ、と全員説明されました(笑)。これって普通なのでしょうか?会社からもお金が借りられるみたいですが・・・(転職を防ぐ為の福利厚生の一環みたいですが)
(今年度オフショア開発サポーターズ大賞候補/日本人)
※コメントの全文はこちらから http://aicoach.tea-nifty.com/offshore/2007/10/3000_68ad.html#comment-15940572
中国オフショア企業が、社員の離職を防ぐ為に住宅ローンの一部を補助する。あなたは、こんなことが現代の中国であり得ると思うか。もし、事実だとすれば、住宅ローン補助は、中国人IT技術者の転職をどれくらい防止できるだろうか。さっそく、周りにいる中国人を2-3名つかまえて、話を聞いてみよう。
そしてヒアリング結果を報告する → mailmag@ai-coach.com (可能なら、中国以外の事情も調べよう)
プログラマの初任給3,000元を超えてきた ・上海の有名大学を卒業したプログラマの平均給与は3000元を超えています。会社の負担分を加味すると、原価は6000-7000元/人。 (中国人)
※本誌vol.732より http://www.ai-coach.com/backno/cip0732.html
前号で紹介した「プログラマの初任給3,000元を超えてきた」とのご意見に対して、知人から以下のコメントが届いた。
・「プログラマの初任給3,000元」こんなものじゃ、ないのですか?国営企業だと1,500-2,000くらい。ただし、福利厚生費付き。購買物平価x為替で 7倍x15円=100円=1人民元というのが、大都市部での物価感覚ですから、初任給が30万円くらいか。特に若い子は高めになってはいますがね・・・ (日本人)
先日お会いしたオフショアベンダの採用担当者から聞いた話。
・中国で日本語初級レベルのプログラマを大量に採用したい。日本勤務が前提なので、技術力よりも日本語力や人当たりの良さが優先。適正な給与水準(と思われる)の人材がほとんどいない。
中国の田舎専門のオフショア関係者に「月給3,000元」と聞いたら、「高すぎます!」と一蹴されてしまった。
オフショア開発をやりたいのに、なかなか機会がめぐってきません。 (東京/中国人SE)
(東京/中国人SE)
今日は、誌面いっぱい余談。
2007年9月24日、東京の新宿で開催された中国向け転職フェアの会場で1時間ほど講演した。主催者側から、日本人転職者を集めたいとの希望があったので、未経験向けに「ブリッジSEの条件とスキルアップ法」について熱く語った。
・日本語によるビジネス文書について ・異文化コミュニケーションについて
転職フェア会場の奥に設置された小さな特設ブースは、すぐに聴講者で埋め尽くされた。ところが、講演の冒頭に参加者の出身地域を確認したところ、なんと全員が中国出身だった。
とはいえ、こんなことは日常茶飯事。すぐに頭の中で講演主旨を切り替えて、中国人が日本企業で働く際の苦労話や留意点について、事例を交えて詳しく話した。
・職場で間違った日本語を使ったときの対応について ・転職先のオフショア本気度をチェックする3原則
講演終了後は、応援に駆けつけてくれたオフショア大學修了生とお茶を飲みながらオフショア談議。日本で働く中国人SEの率直な転職に対する意識、そして将来の期待と不安について、ざっくばらんに意見交換した。
わたし、セミナーや研修でノッてきて、興奮すると話すスピードが早くなり、発音も悪くなってしまう。講演で紹介した転職先のオフショア本気度をチェックする3原則だが、ちゃんと理解してもらえたかどうか心配。念のため、キモを再確認しよう。
原則1:オフショア開発に特化した人事評価の仕組みがある 原則2:担当者本人にオフショア開発の目標を設定する権限がある 原則3:社内にオフショア開発コミュニティがある
オフショア開発をする上で、「異文化」(相手国の文化・習慣)の相互理解は大事だと思います。異文化コミュニケーションの理論、またどう実践するかについて得るものがあればと考えています。 (オフショア開発勉強会への期待の声)
(オフショア開発勉強会への期待の声)
日本人は集団主義、中国人は個人主義。オフショア開発の現場では、このような噂が広まっている。今月のオフショア開発勉強会では、この常識に「待った」をかける。
人々が、個人の結びつきを優先するか、あるいは、集団への帰属や忠誠を優先するかは、国民文化によって大きく異なる。これは伝統的な異文化コミュニケーション研究の見解である。
そして、集団主義-個人主義の尺度は、仕事に直接影響する。
・個人主義:仕事より家族、残業拒否、個人評価、即断即決 ・集団主義:仕事人間、サービス残業、連帯責任、合意重視
文化論に興味がある方は、次のクイズに挑戦しよう。
Q.人海戦術を得意とする文化的特徴は? Q.コネ社会を生み出す文化的特徴は? Q.特定の国民文化の中に結果主義と長期指向は共存するか? Q.根回しや稟議システムは日本社会だけの特徴か? Q.「ほうれんそう」は日本社会だけの特徴か? Q.国民文化と企業文化、どちらがより仕事に影響を与えるか?
文化は相対的な存在である。
中国は日本と比べて・・・である。 米国は日本と比べて・・・である。 インドは日本と比べて・・・である。
伝統的な異文化コミュニケーションの理論は、国家や組織全体の傾向の理解には役立つが、個別の議論には全く通用しない。だからこそ、理論を用いる際には使用上の注意をよく読んで、正しい適用方法を身につけたい。
Q.人海戦術を得意とする文化的特徴は? →個人主義では説明できないのではないか。
ある日系企業では、中国人従業員による私用電話が多発していた。毎日のように自分の田舎に電話していたのだ。あなたなら、どのように私用電話をやめさせるか。 (本誌 2006/05/26 第439号 より)
(本誌 2006/05/26 第439号 より)
欧米のある研究によると、従業員の行動の過半数は文化によって説明できるという。
例:日本人従業員は勤勉で、家庭を顧みず仕事に没頭する
→この原因の50%は日本文化で説明がつく。年齢や性別、学歴、年収からの影響は合計しても50%ほど。
文化とは、特定の集団が持つ生活様式のこと。国や個人だけではなく、小さな組織や多国籍企業にも文化がある。
オフショア開発チームを取り巻く文化を知らずして、プロジェクトが成功するはずがない。恐らく、あなたの想像以上に、文化はオフショア開発の活動に作用する。
これからの開発責任者(PM,PL,PMO)は、文化やコミュニケーションへの深い理解が求められる。今や文化論は、心理学と並び現代のプロジェクトマネージャの必須科目といって差し支えない。
※PMBOKガイド序章でも、人間関係スキルの重要性がうたわれている
会社組織や制度の上下関係に対する従業員の意識は、国民文化を理解する優れた特徴である。特に、職務上の権力をどれだけ受け入れているかを数値化した研究は興味深い。
例:権力の格差が大きいことを許容する国民性
・中国、フィリピン、インド →従業員は権威を持つ者にそれなりの敬意を払う →肩書きや職位、地位がかなりの意味を持つ
冒頭の「中国人従業員の私用電話をやめさせたい」の回答例。
有効な対策: 会社の壁に大きな文字で「私用電話禁止」の紙を貼り出す。 管理者の署名入りで。
理由: 「権力格差」が大きい中国では、権威あるものが公式な文書で通達すると、それなりに敬意を払って従う。
この続きはこちら → http://www.ai-coach.com/seminar/workshop.html
9月のオフショア開発勉強会<東京・大阪、共通テーマ> 「異文化コミュニケーションの理論と実践」
なぜ私たちは、異文化コミュニケーションについて学ぶのでしょうか。最大の理由は、IT技術者が異文化コミュニケーションを体系的に学ぶ機会がほとんどないからです。
日本のIT技術者は、文化について専門教育を受けることなく、いやおうなしにオフショア開発の現場に放り込まれます。今月のオフショア開発勉強会では、今までの自己流のやり方に不安を感じるIT技術者を対象に、仕事に関する国民文化の違いを解説します。対象国は日本と中国です。
【東京】 日時:2007年9月14日(金) 18:50-20:50 (18:30開場) 場所:オフショア開発フォーラム 東京セミナールーム 申込方法 → http://www.ai-coach.com/seminar/workshop.html
【大阪】 日時:2007年9月21日(金) 16:30-18:30 (16:00開場) 場所:オフショア開発フォーラム 大阪セミナールーム 申込方法 → http://www.ai-coach.com/seminar/workshop_osaka.html
【クイズ】下記状況におけるブリッジSEの人数と役割を考えなさい。 [1]もし、オンサイトに50名の中国人がいたら? [2]もし、オンサイトに100名の多国籍技術者がいたら? Vol.711 オンサイトに50名の中国人がいたらブリッジSEは何人必要か
【クイズ】下記状況におけるブリッジSEの人数と役割を考えなさい。
[1]もし、オンサイトに50名の中国人がいたら? [2]もし、オンサイトに100名の多国籍技術者がいたら?
Vol.711 オンサイトに50名の中国人がいたらブリッジSEは何人必要か
なぜ、ブリッジSEは必要か。その答えは、A地点とB地点を橋渡しする必要があるから。
[1]もし、オンサイトに50名の中国人がいたら?
→5~7名のサブチームに分割して、それぞれのチームリーダーがブリッジSEを兼ねる。
→50名全体を統括する中国人マネージャーを1名。マネージャーの補助として、ブリッジ専門のコミュニケーターを1名配置する。
ところが、オンサイトに100名の多国籍技術者がいたら、いっそのこと、橋渡し担当の役割を撤廃した方がよいかもしれない。多国籍チームなので、仕様言語はばらばら、文化もばらばら。共通にあるのは、企業文化のみ。
[2]もし、オンサイトに100名の多国籍技術者がいたら?
→英語を共通言語とするので、ブリッジSEは不要。
今回は、中国人3名の体制でオンサイト作業です。画面製造と単体テストを行います。私はリーダー兼ブリッジSEとして参加します。 (東京/中国人)
(東京/中国人)
オンサイトで日本人と中国人をブリッジ(橋渡し)する役割。国境を越えないが、これもブリッジSE業務とよべるかもしれない。冒頭の中国人リーダーは、サブチーム3名をまとめるサブPMとして働いている。
人数が少ない場合には、PMないしPLがブリッジ業務を兼ねることが多い。もし、オンサイトに10名の中国人がいたら、ブリッジ業務専門の担当者が必要になるかもしれない。
7-8名を超えると専用のブリッジSEが一人必要になるという噂を聞いたことがある。あなたの会社では、ブリッジSEの配置に関する基準はあるだろうか。
私が参加したプロジェクトでは、タスクを各メンバーのそれぞれの感覚で「進捗率xx%」と報告させていました。実際はバグがたくさんあって、いつまで経っても「UT実施完了」にはなりません。 (日本人)
(日本人)
異文化に関するある調査(*)によると、仕事で不確実性を回避しようとする度合いは、日本人と中国人とで全く異なるという。
・不確実性を回避する度合い(Uncertainty Avoidance) 日本(92) 中国(30)
すなわち、几帳面な日本人と臨機応変な中国人。悪い表現を使うと、融通が利かない日本人といい加減な中国人。
* Hofstede, G.(2001), Cultural demension scores
他の国のスコアも参考までに掲載する。
米国(46) インド(40) フィリピン(44) ギリシャ(112) 日本人よりも几帳面な人々 シンガポール(8) risk-takerが多い
日本では、元請けが下請け会社(business partner)に仕事を丸投げしても、互いに几帳面なので失敗しにくかった。これは、律儀な下請けがだらしない発注元を支える構造である。
不確実性回避(Uncertainty Avoidance)の度合いが低い中国人に進捗を報告させる際の注意事項を5つ挙げなさい。
回答例:進捗率xx%の分子と分母を確認する。
周りの日本人から教えてもらったことですが、判断の時「YES」OR「NO」と直接に返事すると、失礼なことになります。 (中国人)
(中国人)
日本語の曖昧さは常に外国人技術者を悩ます。それは言語仕様の問題かもしれないし、文化的な問題かもしれない。いま、「問題」と書いたが、これは悪い意味での問題ではなく、単なる原因と考えた方がよいだろう。
昨日、ネット上のあるコラムで「次の文章を英訳せよ」との課題を見かけた。
「今日中に資料を準備しなくてはいけません」
そこで私は瞬間的に次のように英訳した。
You have to prepare the material within a day.
("within"は誤訳? 日本的な英訳だなーと思いつつ)
次にコラムで紹介された複数の回答例をみたのだが、私は思わず笑ってしまった。
I .... I ....
なんと、主語が"I"だったのである。つまり、私は無意識のうちに他人に指示を出す側の立場で文章を解釈していたのだ。主語の省略が原因である。
おまけとして、日本語の語順に一番近い訳例も紹介されていた。 これも思わず笑ってしまった。「あるある」みたいな。
By tomorrow morning the document must be prepared.
参照:英語を完全攻略したいあなたへ,5つのアドバイス
文脈や背景、前後関係を考えながらコミュニケーションを図る文化をハイ・コンテクスト(high-context)という。ハイ・コンテクストな社会では、仲間内などの人脈が極めて重視される。会社とプライベートの区別が弱い。あまり野暮なことを聞くと嫌われてしまう。根回し力、雰囲気を察する能力、空気を読む能力が求めらる。
日本はハイ・コンテクストな文化である。対照的に、米国はロー・コンテクスト(low-context)である。では、中国はどっち?
中国は[ ]・コンテクストな文化である。
日本では、写真の背景は白が当たり前と思っていたので驚いた。 (日本人)
私は、日本とオフショア受託地域とのちょっとした文化や習慣の差を見つけては楽しんでいる。
・日本人はケチ 日本語を教える授業で『割り勘』について扱ったときも「ケチ」とか「他人行儀」との意見が多く見られました。(日本人)
・和風の会席料理は不評 短期出張で来日された中国人経営者や政府関係者をもてなすために、昼食に奮発して豪勢な一席を設けました。後から同席した仲良しの中国人ブリッジSEに聞いたのですが、お弁当形式や冷たい料理は不評だったそうです。大失敗でした。(日本人)
・専門書は高すぎます 日本では、技術専門書が数千円もするので、とても買えません。(中国人)
・オープンソースは重すぎてダウンロードできない 新興国だから全員がオープンソースを使っているかと思いきや、あまりにも田舎過ぎると回線状況が劣悪すぎて、最近の巨大化したオープンソース環境をダウンロードできません。(日本人)
ある国や地域の文化を説明する際、難しい文章をだらだらと並べるより、事例をポンと紹介する方が分かりやすい。上級者は、さらにメタファー(metaphor)を上手に活用するといいだろう。
もし、米国文化を1分間で説明せよと言われたら、あなたならどう答えるか。
回答例「米国文化はアメリカンフットボールである」
続いて「その理由は以下の通りです」と時間の限り解説する。
攻守の役割分担が明確に定められたチーム構成、高度な戦術と圧倒的な個人技の融合。優勝という一文字が唯一の求心力であり、そのために選手一人ひとりは監督に駒のように扱われる。最終的には徹底した個人評価を受ける・・・。
【クイズ】
あなたの会社、プロジェクトの文化を表す絶妙なメタファーを考えてみよう。さらに、日本と中国を表現するメタファーを1つ以上考えてみよう。
例 「わが社の社員はみなゴルゴ13である」 「日本文化は庭園である」(その理由は・・・、と続く)
多国籍化された開発プロジェクトに対応できる人材とは? (本誌発行人)
(本誌発行人)
私の周りで、理想のオフショア人材像について問いかけたところ、次のようなご意見が寄せられた。
・「異文化を理解しようとする姿勢」を持っている人材にほかならないと思います。
・語学力や技術力の他に、一流のブリッジSEには「営業力」も大切だと思います。
・技術的に卓越している必要はなく、日本的なすりあわせになじむ事ができて、プロジェクトマネジメントスキルがある、または伸ばしたい人。
やはり、抽象的な問いかけには、抽象的な回答が返ってくる。質問形式を工夫しないと、理想のオフショア人材像には近づけないと思った。ちと反省。
オフショア人材の要件として、コミュニケーション能力だけは絶対に外せないと誰もが口を揃える。オフショア開発プロジェクトにおいて、コミュニケーションはあらゆる活動の基盤をなす。
Francesco, A.M. & Gold, B.A(*)によると、コミュニケーションのプロセスは下記6つに分割される。
1. Thought 2. Encoding 3. Receiving 4. Decoding 5. Understanding 6. Feedback
コミュニケーションに不安がある人は、6つのプロセスのどこかに問題が潜んでいる。では、オフショア開発で特に問題となりやすいのは、6つのプロセスのどこだと思うか? (質問するなら、ここまで具体化しないといけないかな?)
*International Organizational Behavior (2005)
オフショア開発プロジェクトの会議時間を短縮する効果的な方法はありますか? ・ある (34票)74% ・ない ( 7票)15% ・その他( 5票)11% (アンケート途中結果より)
・ある (34票)74% ・ない ( 7票)15% ・その他( 5票)11%
(アンケート途中結果より)
多国籍チームの会議時間を短縮する方法に関して、コメントボードに寄せられたご意見を紹介する。
・事前に議題、および、その議題に関する検討(報告)項目を共有しておくだけでも、かなり、時間は短縮できますよね。
↑多国籍か単一国籍かに関係なく、会議を円滑化する上でとても有効な指摘です。私の場合、いちいち面倒くさいかもしれませんが、会議が始まったらすぐに集まった目的と会議終了後のイメージを全員で共有するようにしています。オフショア開発勉強会に参加された方なら、よくお分かりですね。(幸地)
・オフショアの場合、相手は外国人なのですから、そもそも、日本人とやる場合と比べて、時間が倍かかるとか、そういうことを問題視する方が??という気もします。
↑それはごもっともなご意見です(私もほぼ同じ見解です)。確かに正論ですが、今後の改革を邪魔する抵抗勢力になりかねないので要注意です。「外国人が相手だと、時間がかかるのは当たり前」との前提条件を疑うことに意味があると思うのです。常識を疑うことが、次世代の改革を生むので。(幸地)
・ 会議を検討の場ではなく「合意」の場にすべきと思います
↑会議を円滑化するコツは、会議を時間の壁で区切ること。つまり、「検討」の時間帯と「合意」の時間帯を明確に区分すれば、会議の生産性は劇的に向上します。時間配分は、会議開始前に全員で共有しておきます。失敗する会議では、あらかじめ合意した時間配分を無視して、延々と検討を続けること。そして、最後は時間が足りなくなって、何一つ「合意」されないこと。その結果、当然ながら、明確なAction Planも生まれません。最悪のパターンですね。(幸地)
・会議中どんな偉い人であっでも時間きりなら、司会者から「もう時間なので、はい、次!」と一言。
↑一刀両断ですね。ただし、成功確率は半々くらいかもしれません。偉い人の「面子」が潰された!、なんてことにならないとも限りませんから。会議を時間の壁で区切る方法は効果的ですが、そのための前提条件をよく考えないと逆効果になります。(幸地)
会議を円滑化するコツは、会議を時間の壁で区切ること。時間配分は、会議開始前に全員で共有しておくこと。普段から会話の少ない多国籍チームの会議では、会議の目的に「コミュニケーション量の確保」と「相互理解」を追加すること。そうすれば、ちょっとくらい会議時間が長引いたって全く気にならない。
中国側は会議には全員参加でしたが、発言するのはブリッジSEがほとんどで・・・。その時、私は短縮ではなく「無くす」方法を考え、今では2年以上、TV会議等はしていません。 (日本人/アンケート掲示板より)
(日本人/アンケート掲示板より)
だらだらと長時間続く会議は「悪」である。オフショア開発には、参加者が1つの部屋に集合するオンサイト会議とTV会議などのオフショア会議の2種類ある。
※オフサイト会議というと、職場から離れた合宿所で行う集合研修を意味することが多いので、ここでは「オフショア会議」とする。
オンサイト会議を円滑化する手法は、これまでに山ほど考案されている。各種ブレーンストーミング法、コーチング/ファシリテーション技法など。ところが、遠隔地を結ぶオフショア会議の円滑化については、これまで語られる機会が少なかった。
私が経験したオフショア電話会議の失敗談。
・司会者(モデレータ、ファシリテータ)不在で、議論がすぐに発散してしまう。互いに顔が見えないので、会議に参加せず内職するものが続出。
・電話会議で文書レビューを試みたが、ほんの数ページを確認するだけですぐに2時間経ってしまった。工数2時間x4名=8時間は、恐ろしく非効率。オンサイト会議なら、書類に赤ペンつけて、担当者にその場で指示するだけで済むはず。
私が経験したオフショア電話会議の成功談。
・Skype会議中にリアルタイムで議事録(チャット)をつけたお陰で、過去の履歴を含めて、検討事項の抜け漏れ・重複を避けられた。いわゆるパソコン速記を徹底。
・電話会議では、基本方針や作業手順の確認、役割分担の是正などに集中。全体共有すべき重要課題を除いて、個別事項は電話会議では扱わないことを徹底。
【クイズ】日本語が下手な中国人の意見は全て無視?
発注企業の日本人マネージャーは、オフショア側から招聘された日本語が下手な中国人技術者の意見を無視し続けた。理由は、自分のように流暢な日本語を話せないから知的レベルも低いと勝手に判断したため。ところが、このプロジェクトでは、無視された中国人技術者が唯一の技術専門家であった。この問題にいち早く気づいたあなたは、どのようにして問題解決を図るか。
弊社社員の場合は中国で800時間前後(約半年間)日本語を勉強してから来日させています。そして速い人は半年間、遅い人でも1年間経てば一人で現場で仕事できるようになっています。独り立ちまでは日本語ができる先輩とチームを組んで仕事します。 (中国人読者)
(中国人読者)
外国語学習ネタへの反響が止まらない。
・私もオフショア開発に関わっているのですが、その中で例に漏れず中国語の必要性を感じ、勉強を約10ヶ月しております。一番有効だと感じた勉強法は、日常業務/生活の中で中国人メンバーに伝えたい事を中国語で何と言えばよいか、逐一中国人に教えてもらう事です。そうすると、業務の中、生活においてよく使う単語、フレーズを自然と覚える事ができました。また、発音練習にも役立ちます。あとは基礎学習としては、NHK中国語講座のテキストとCDで十分だと思います。(日本人読者)
・私は2年以上ボランティアの中国語教室をやっていました。最初は異文化交流の目的でしたが、だんだん皆が勉強に熱中してきて、最近は進歩が早い感じします。私がやったことですが、一年目、発音ピンインをメインにして、一年以後、週に一回のレッスンで、まずは日本語なしで授業します。私の感想は、勉強方法より、興味やる気を出すのは大事だと思います。(中国人読者)
・1000時間、中国語を「聴く」という行為が必要。漫然と聴くのではなく、ある程度集中して「1,000時間」「聴く」・・・ちなみに、日本語能力試験1級・2級も一応の目安にはなるにしろ、ほとんど意味を持たないと考えるべき。(日本人読者)
・オフショア先との普段のメールでは英語を使っています。日本語を使うと、日本語がわからないメンバーに対する情報伝達が遅くなってしまうので。シンプルな言葉で一つ一つ丁寧に説明しようとするから、逆に伝わりやすい文章・表現を考えやすくなると思います。また、スピード以外にも、一次情報が直接オフショア先メンバーに届くと - リーダーが説明する前にメンバーが理解してくれていたり - オフショア先メンバーが心理的に日本側のことを近く感じる という効用もあります。(日本人読者)
※もっと詳しいネタは、プレミアム版メルマガからどうぞ → http://www.ai-coach.com/magpre.html
人材コンサルタントのキャメル・ヤマモト氏は、大人が英語(外国語)を学ぶには、英語(外国語)の「中毒」「依存症」になることが最も重要だと説く。英語中毒になる3つの方法とは(*):
1. 教材の「選択と集中」・・・専門分野の語彙力アップに集中せよ 2. 単純作業化・・・とにかくテープを聴いて、繰り返し暗唱せよ 3. LHDの活用・・・(ご自分でお調べください)
(*)稼ぐ人・安い人・余る人 - キャメル・ヤマモト (著) http://amazon.co.jp/o/ASIN/4344900138/aicoach-22/ref=nosim
オフショア開発リーダーとして活躍するヒントが満載の本です。軽いノリの書名に騙されそうになりますが、理論と実践のバランス感覚が絶妙な一冊。オフショア大學でもフル活用しています。
私は中国をオフショア先とした案件に携わりたいと考えています。現在、通信教育『中国語○○○○』で中国語を勉強しています。皆さんはどうやって日本語やオフショア先の言語を勉強していますか? (オフショア大學/日本人)
(オフショア大學/日本人)
一般に日本人は英語が苦手だといわれるが、オフショア関係者の語学への関心は高い。「最近、組織で中国語勉強会を始めました」と嬉しい報告を受けることもある。
先週、効果的な語学学習法についての質問を掲載したら、あっという間に10件以上のご意見が届いた。
・中国語教室に通っていますが、他に NHK のテレビ中国語講座も観ています。「あ、こういう発音をすればいいのか」 と気が付くことが多々あってとても役に立ちます。先生にも 「クセ」 があると思うので教室外で少しくらい浮気してもいいかな、と思います。 (日本人読者)
・中国語(=標準語)の場合には、学習の仕方や進歩のレベルがすでに多くの人に実証されており、日本で1年・中国の現場で半年以内に片言でしゃべりはじめないと、一生習得は難しい・・・。外国語の学習に王道はなく、愚直に毎日の積み重ねが大事。 (日本人読者)
・私は無料中国語教室をやっていますが、うちの学生さんの勉強方法を紹介させていただきます。 ・今朝NHK中国語ラジオを聴く ・中国語音楽を聴く ・中国語ドラマを見る ・中国人友達を作る ・夜はInternetで中国語勉強コースを参加 (中国人読者)
・弊社社員の場合は中国で800時間前後(約半年間)日本語を勉強してから来日させています。そして速い人は半年間、遅い人でも1年間経てば一人で現場で仕事できるようになっています。独り立ちまでは日本語ができる先輩とチームを組んで仕事します。 (中国人読者)
・私は以前、日本の大学への入学を希望する学生に日本語を教えていたのですが、半分以上の学生が、ほとんど日本語能力ゼロ(あいさつと簡単な自己紹介ができる程度)でした。1年または2年かけて、日本語能力試験2級レベルの力をつけるように教育していました。(日本人読者)
あるソフト業界の大先輩が、自嘲気味にこうつぶやいた。
「日本人技術者は英語が苦手だから、インドやベトナムは難しい。(したがって、わが社では中国を積極活用したい)」
私は無礼を承知で即座に反論した。極言すると、英語を使う場がないから、日本人IT技術者の語学力は向上しない。また、しゃべる語学力と書く語学力は全く異なる。これは、日本人技術者によって書かれた日本語の仕様書をみれば一目瞭然。
語学学習において肝心なのは、正しい学習方法と地道な鍛練。そして語学をマスターするぞ!との固い決意。
ご意見はこちらまで → mailmag@ai-coach.com
ある中国人プログラマは、責任分担を意識するあまり、次のような行動に出た。仕様書が間違っていると確信を持った時でも、言われたとおりに製造する。もし、後から問題になっても、それは自分の責任ではないと、堂々と主張する。 あなたの考えは? 問1 上記は問題行動か? 問2 それは中国人特有の行動か? (オフショア大學より)
あなたの考えは?
問1 上記は問題行動か? 問2 それは中国人特有の行動か?
(オフショア大學より)
「誤った指示だと分かっていても、言われたとおりに製造する」
●問2 それは中国人特有の行動か?
・中国人全員の特有の行動では無いと思います。ただし、問題が出てきた時は、できれば責任を取りたくないと考えている人が多そうです。
・いいえ。「うちの中国のメンバーは、仕様書のミスも指摘してくれて助かるよ」・・・と自慢げに話している日本人の会話の裏は「私は仕様書を書く能力が無いんですよ」といっているのと同じではないでしょうか?
・中国人は責任転嫁能力には優れている。しかし、自分の所だけやっておけばいいというのは、まさに日本の官僚主義と同じ。自分のところはできている。自分の範囲でない、というのはどこでも同じ。
・違う。業務が理解できなければ、書いてあることをそのまま作るしかありません。日本人でもそういうエンジニアは沢山居ます。
・いいえ、言われるとおりにやるのは日本人のほうが多いと思います。これは責任ではなく、自分が分かってないかもしれないという謙遜な考え方の日本人が多いからです。逆に中国人は他人否定、自己中心のような性格の人が割合に多く、確認せず無断指摘の人が割合多いと思います。
・特有ではありません。少なくとも私はこんな対応策を日本人に叩き込まれました。私はコーディング担当者に「一応仕様書に従って製造すれば、問題出ても私の責任になりません」と説得しています。
・中国人特有の行動かどうか分からないですが、中国語で「明哲保身」と言う四字熟語がありますよ。「不作為」、「責任を取らない」という意味です。
問2に対する読者の反応は、圧倒的な大差で「中国人固有の問題行動ではない」。
中国人でも指摘する人はするし、日本人でも指摘しない人はしない。問題は、それが統計的に有意な差があるかどうか。現実には、個人の主観的判断に頼らざるを得ないので、正確なところは何ともいえぬ。
納期遵守の意識が強すぎるあまり、意図的にQ&A地獄を避ける動きをとる現場が多いことが判明した。その気持ちは、確かに分からんでもないが。
●問1 上記は問題行動か?
・問題行動だと思います。・・・。常に責任を取りたくない人は、責任を取るチャンスが永遠に来ないかもしれません。
・YES/NOで言えば、YES。問題行動
・間違いなく問題行動です。大きく言えば、モラルの問題です。昔、中国によく言われる「見死不救」と同じように見えます。
・仕様書作成者の問題で、PGの問題ではありません。
・問題ではない。仕様書の間違いの指摘をプログラマに求めるのは筋違いだと思います。
●その他、よく耳にするセリフ。
・高圧的な発注者に対しては、余計な指摘など絶対にしません
・発注者との信頼関係があれば、ちょっとしたことでも積極的に提案するだろう。仲が良くない相手なら、黙っています。
・社員一人ひとりのIntegrityが改めて問われる
誤った指示だと分かっていても、言われたとおりに製造する中国人プログラマの行動は、どちらかといえば「問題行動」だと指摘する声が多かった。ただし、間違った仕様を提示した日本側の責任を棚上げにするのはけしからん、との声も目立った。
メンテする観点から言えば、上級プログラマでないとメンテできないようなソースは困ります。 (日本人読者)
(日本人読者)
●ある中国人と日本人の対話より。(◇:中国人 ◆:日本人)
◇私は中国人で、いま日本に働いています。上級プログラマはもちろん必要だと思います。「上級プログラマは、プログラマが数百行かかるプログラムを10行で済ませる」とは重要なプログラミング能力の一つだが、全部じゃないと思います。
◆メンテする観点から言えば、上級プログラマでないとメンテできないようなソースは困ります。数百行を10行とは極端な例なのかもしれませんが、中級プログラマにも理解が容易で、すぐにメンテできるソースコードであってほしいと思います。
◇プログラムが短ければ、いくつのメリットがあります。 1、バッグの発生率が少なくなる
◆ソースコードを凝縮したら凝縮したで、テストケースに漏れが発生する可能性が出ます。「メトリクス的にテストケースが減る」とか、「凝縮に使ったステートメントに予期せぬ機能があった」とか。
◇プログラムが短ければ、いくつのメリットがあります。 2、メンテナンスが楽になる
◆そうとは限りません。コード解析に多大な時間を要する場合があります。
◇昔みかけた悪いコーディングの例を紹介します。embeded開発の場合にはプログラムのサイズは大事なことだと思います。
【悪い例1】 if (a>1) { return true; } else { return false; }
【いい書き方】 return a>1;
【悪い例2】 // toggle button if (button.disabled==true) { button.disabled == false; } else { button.disabled == true; }
【いい書き方】 button.disabled = ! button.disabled
(・・・省略)
私は仕様書が絶対間違ったと思った時でも、一応仕様書に従って製造すれば、問題出ても私の責任になりません。 (オフショア大學掲示板より)
(オフショア大學掲示板より)
●オフショア大學第2期生の受講生が体験した面白い事例より。
・ある中国人プログラマは、責任分担を意識するあまり、次のような行動に出た。仕様書が間違っていると確信を持った時でも、言われたとおりに製造する。もし、後から問題になっても、それは自分の責任ではないと、堂々と主張する。
このネタを教えてくれたオフショア大學第2期生は、責任分担の明確化を強調しすぎると、プログラマの主体性を抑制してしまい、逆効果になる可能性があると指摘する。
今日紹介した問題行動は、果たして本当に「問題行動」だろうか。さらに、「仕様書が間違っていても言われたとおりに製造する」は、中国人特有の問題だろうか。それとも文化的相違ではなく、個人の性格に起因する問題だろうか。
こちら → mailmag@ai-coach.com 件名:「20 07/7/23クイズ」
日本企業のアジア圏への進出動機は、未だにコード製造工場であり、安価に大量生産する事のようです。そうではない考えを持っているのはまだ一部の企業に留まっていることが、そうせざるを得ない環境が問題です。とても「一緒に仕事をする」という感覚ではなく、「仕事を下請けに出す」感覚のようです。これでは、指摘や苦言を言うことができても、教育はできません。 (日本人読者)
オフショア開発を持続的に成長させたいなら、オフショア拠点を対等なビジネスパートナーとして扱うべきだ。これは、昔から使い古された格言の1つである。
では、次の行為は、中国企業を「下請け」扱いするものか。それとも、対等なビジネスパートナーとして当然の行いか。二者択一で答えなさい。
【問1】 中国オフショア拠点の管理体制は未成熟だとの前提で、中国に発注する前にプロジェクトメンバー全員の詳細プロフィールを取り寄せて精査し、過去の開発実績を根掘り葉掘り聞く。離職率などの情報を開示しない会社とは取引しない。
→あなたの答え? 下請け扱い/正当な行い
【問2】 お試しプロジェクトを時間をかけて何度も繰り返す。一人ではなく、複数のプロジェクトマネージャーを評価する。学歴詐称や過去実績の誇張表現が見つかれば、この会社とは取引しない。
【問3】 開発途中に抜き打ちチェックして、中国語で書かれた内部資料から、ソースコードにいたるまで詳細にチェックし、問題がある場合には、即座に改善要求を突きつける。
【問4】 改善要求に手間取ったり、いろいろな理由をつけて先延ばしする会社とは取引をしない。
【問5】 小規模のお試し発注が成功しても、肝心の本番発注で失敗するケースが多いので、全てのモジュールでソースレビュー密度100%、ソースカバレッジ100%(C0/C1)を要求する。机上デバッグやカバレッジ測定を渋る会社とは取引をしない。
あなたの答えを書いて、こちらまでメールしよう。
こちら → mailmag@ai-coach.com 件名:「2007/7/19クイズ」
上級プログラマは、プログラマが数百行かかるプログラムを10行で済ませる人ですか? (日本人読者)
●知人から、上級プログラマの定義について突っ込みが入った。その他、アンケート回答者からもコメントもいただいたので、まとめておこたえする。
【読者コメント】
・上級プログラマは、プログラマが数百行かかるプログラムを10行で済ませる人ですか?
・現状ではスーパーPGは必要とも不要とも言えないと思います。スーパーPGは、今々のオフショアリングへの最大需要である人海戦術には不向きですしコスト的にも維持できません。
・現状では上級プログラマが大変足りないです。中国オフショア開発の中で、確かに「手が速い」のほうが多いので、上級の代わりに、日本での確認を確実にこなす「手が速い」プログラマを利用するしかないのが現状です。一つの小さいプロジェクトに一人の上級プログラマーがいれば、助かります。
・中国人も、教えるときちんとやってくれますよね。ただ違うのは、次回行くとやめてしまって、また違う人に一から教えないといけないことですが・・・
私の定義では、プログラマが数百行かかるプログラムを10行で済ませる人は、「手が速い」プログラマに分類される。
しかし、業務経験もなく、誰からも教わったことはないのに、何となくすらすらと独学で新しいコンセプトの作品を生み出す人物は、上級プログラマの可能性あり。極めて主観的な話なので、この辺でご勘弁を。(個人メールは歓迎)
日本向けオフショア開発では、卓越したプログラマよりも、卓越した管理者が求められる。と同時に、日本の仕事では、上級プログラマが思う存分に能力を発揮する機会がないとの現実もある。
さらに、先入観が邪魔をすることもある。「優秀な中国人IT技術者」=「わがまま」と思っている人は、上級プログラマのチーム参画を拒絶するかもしれない。中国人は、協調性に乏しく相乗効果を生み出せないと無意識に感じる日本人マネージャーは少なくない。
上級プログラマ不要論の根拠。
・人海戦術では、卓越したPGよりも卓越した管理者が求められる ・日本の仕事では、上級プログラマが能力を発揮する場がない ・「優秀な中国人IT技術者」=「わがまま」という先入観
上級プログラマ不要論に対しては、別の視点からの疑問・反論があってもいいかなーと思っている。
ご意見はこちら(1) ご意見はこちら(2) ご意見はこちら(3) → mailmag@ai-coach.com 宛てにメールする
オフショア人材育成の仕組みが充実したこともあり、開発チームは出来る人だけで構成すべきという中国人マネージャーと、どんな状況下でもOJTは有用だと説く日本人マネージャーが感情的に対立した。あなたのご意見は? ・中国人の主張を支持する (35票)47% ・日本人の主張を支持する (25票)34% ・その他 (14票)19% 「日本人マネージャが長いスパンを視野に入れた人材育成の考え方は、日本人の工夫に強い特質を現していると思います。対照的に「ここの」中国人マネージャは単純な「拿来主義」ですね。」 (アンケート途中結果より) 詳細はこちら
・中国人の主張を支持する (35票)47% ・日本人の主張を支持する (25票)34% ・その他 (14票)19%
「日本人マネージャが長いスパンを視野に入れた人材育成の考え方は、日本人の工夫に強い特質を現していると思います。対照的に「ここの」中国人マネージャは単純な「拿来主義」ですね。」
詳細はこちら
雑誌や新聞・メディアでは「中国には優秀な人材が大量にいる」と連日のように報道される。ベトナムはさらに過熱気味かと。ところが、オフショア実務者が集まると、中国人プログラマは足りているが、システムエンジニア(SE)が不足していると皆が嘆く。
以下は、私の個人的な体験より。
私は、日本向けオフショア開発の現場で中国人の上級プログラマを見かけたことは一度もない。一方で、優秀なSEは何度かお見かけしたし、卓越した実績を誇る中国人プロジェクトマネージャと一緒に仕事をしたこともある。
個人的には、20代の中国人プログラマは同年代の日本人と比べて、コーディング作業は速いと思う。そのため、段階的なチェック機構を設ければ、圧倒的な人海戦術が可能となる。
ところが、こちらが舌を巻くような超人的なプログラマは存在しない。おそらく、日本向けオフショア開発では、上級プログラマが活躍する場面は極端に少ないのが原因ではなかろうか。
・・・ 「だからどうした?」との反論もありそうだが、あくまでも私の体験からそう感じたので。
一般論として「中国には優秀な人材が大量にいる」と言われるが、あなたの実感はどうだろうか。オフショア開発では、上級プログラマ不要論(*)を唱える人が少なくないが、あなたはどう思うか。
◆上級プログラマは不要 ◆上級プログラマは必要 ◆その他
締切:2007年07月25日23時00分 協力:クリックアンケート
この方が話したケース、内容は私の経験したこととそっくりです。中国女性ブリッジSEの感じは皆同じでしょうか。 (東京/中国出身女性SE)
(東京/中国出身女性SE)
●外国人技術者が単身で日本に渡ったときの苦労話より。
・来日後の初プロジェクトで「ブリッジSEのあなたが仕様伝達の全責任を負いなさい」と日本人上司から言われた。仕様理解不足のバグが発生したら、全て自分の責任だと思って必死に頑張った。だが、今から振り返ると、渡された仕様書の粒度は粗く、行間を読まないと十分に理解できないレベルの代物だった。
・東京出張の際、ホテル生活が2週間続いた。仕事のプレッシャーも重なり、極度にストレスが溜まった。できれば自炊できて、自宅のように落ち着けるウイークリーマンションで生活したかった。
・来日してから毎日冷めた弁当ばかり食べていた。コンビニで「チン」できることを誰も教えてくれなかった。
・私は中国の子会社所属のブリッジSEだが、東京出張時には親会社の都合で行動するよう求められた。後に、親会社と子会社の間で板ばさみにあって日々悩まされた。
あなたは、来日して間もない外国人技術者が日常生活で感じる苦労をどれだけ理解しているだろうか。日本人が中国出張すると、毎晩宴会・カラオケ・マッサージ三昧で楽しい思い出ばかりかもしれない。ここは一つ、視点を変えて、相手の立場で周囲を見渡そう。
私の場合は、日本人部下の方が楽でした。 (東京/中国人プロジェクトリーダー)
(東京/中国人プロジェクトリーダー)
●昨日号の続き。
聞き手◇:幸地 話し手◆:中国人プロジェクトリーダー
◇ところで、中国人部下と日本人部下とでは、どちらがより仕事をしやすいですか。
◆私の場合は、たまたまかもしれませんが、日本人部下の方が楽でした。なぜかというと、自信過剰な年上の中国人男性を部下に持ったときに苦労したからです。
◇具体的にどのような苦労を?
◆彼は日本語ができないために仕方なく私のような語学が堪能なブリッジSEの下で働いていると思っていたようです。そのため、製造方針や設計に不満があると、私の指示を無視して自己流でプログラムを書き始めます。
◇よくある話です。
◆ところが、実際には、自己流のコーディングはすぐに行き詰ってしまいました。よく確認もせず、見切り発車したのが原因です。この後は、さすがにリーダーの指示に従うようになりましたけど。
◇プログラマにも総合力が要求されますね。
◆日本人部下も多様な個性を持っていますが、私の場合は中国チームよりも日本チームの方がより一体感が持てました。中国人部下は、設計と自分の考えが食い違っているとき、どうしても自己流で実践して確かめないと気がすまないのです。
◇手戻りが増えそうな気がしますが。
◆リーダーが「この方法では失敗するよ」と助言しても、無駄です。もし中国人部下の意向を無視してプロジェクトを進めると、彼らのモチベーションは著しく低下するでしょう。だから、リーダーは作業工程を小刻みに管理して、時間浪費を最小限に抑えるよう工夫します。
◇マネージャーがリーダシップを発揮した好例だと思います。
◆特殊な例かもしれませんが、私の場合はこうでした。
中国人リーダーは、部下の作業工程を小刻みに管理して、時間浪費を最小限に抑えるよう工夫する。
もし「中国人は言われたことしか作業しない」という偏見があれば、認識を改めたほうがよいかもしれない。中国と日本をよく知る中国人マネージャーは、素直で従順な日本人プログラマと、提案好きでちょっぴり頑固な中国人プログラマの性質を理解して、上手に活用する。
私のせいで「中国人は□□□だ」と悪いレッテルを貼られたくない。 (東京/中国人プロジェクトリーダー)
昨夜、オフショア開発フォーラムの東京事務所で開催されたULA(Universal Leaders Academy)定例会より。
◇職場で最も気を付けていることは何でしょうか?
◆チームの雰囲気作りです。プロジェクトメンバーの中で外国人は私一人なので、いろいろ気を使っています。
◇日本人集団と中国人集団では、どのように異なりますか。
◆あくまでも私の個人的な考えですが、日本では上下間の格差が大きいです。一方、中国ではプロジェクトチームの仲間意識が強く、友達感覚で和気あいあいと話が進みます。
◇中国のソフト技術者はみな若いので、日本の職場よりも世代間格差が目立たないのかもしれません。また、中国ではより直接的なコミュニケーション様式が好まれるのも原因の一つかと。
◆そうかもしれません。休憩時間に日本人同士が雑談する風景をよく見かけますが、相手が外国人だと仕事以外に積極的に話しかけることはあまりありません。
◇日本人従業員と話すとき、普段はどんな点に注意していますか。
◆私のせいで「中国人は□□□だ」と悪いレッテルを貼られたくないので、外国人と接する機会の少ない日本人と話すときは特に注意します。例えば、会議の席で「なぜこうするのですか?」と質問したいことがありますが、相手と親しくないうちはぐっとこらえて、後から個人的に質問するようにします。
◇大阪のオフショア開発勉強会でも、ゲスト講師が同じことをおっしゃっていました。
◆「プログラマは、黙って設計の指示通りに製造すればいいんだ」みたいな雰囲気に耐えられない中国人は多いと思います。
「プログラマは、黙って指示通りに製造すればいいんだ」みたいな雰囲気に耐えられない中国人が多いという。外国人技術者と接する時には、相手がひよっこプログラマでも一人前の人間として尊重して扱うよう心がけたい。
「俺の背中を見て学べ」な和風リーダーは要注意である。
と問われたら、あなたは何と答えますか ・通用しない、と答える (21票) 46% ・通用する、と答える (17票) 37% ・その他 ( 8票) 17% (読者アンケート中間結果より)
・通用しない、と答える (21票) 46% ・通用する、と答える (17票) 37% ・その他 ( 8票) 17%
(読者アンケート中間結果より)
プロマネ資格はオフショア開発で通用しない、と答えた人は46%。一方で通用する派は37%。過去の経験から、こうしたアンケートを実施すると必ず意見は2つに分かれることが分かっている。
当然ながら、わざと曖昧な表現で問いかけているので、基本的にはどんなコメントでも許される。ところが、顔の見えない相手と掲示板で議論すると、不思議と人格攻撃する輩が出現する。
(悪いコメントの例)
・PMP資格はオフショアだろうと国内だろうと、現場では全く役にたっていません。国内でさえも役に立たない資格が、国際的な場で役に立つと思う方がどうかしている。
「PMP・・は全く役立たない」は個人的な意見の表明なので特に問題なし。ところが、「・・・と思う方がどうかしている」は相手の人格を攻撃する発言なので、ビジネスシーンでは相応しくない。
オフショア開発の現場では日本人が中国人技術者を一方的に責め立てる場面が少なくないが、人格攻撃には十分に気をつけること。ほとんどの場合、本人にはルール違反の自覚がないので、第三者から指摘を受けて直すしかない。
プロマネ資格はブリッジSEの業務に役立たないのですか? (日本人/製造業勤務)
(日本人/製造業勤務)
オフショアリングに全く縁のない製造メーカに勤務する友人との会話より。 (◇:幸地 / ◆:友人)
◇オフショア開発への関心は高まる一方ですが、問題も多いです。
◆オフショア開発における最大の問題は何ですか?
◇経営戦略面の問題も多いけど、実務面ではコミュニケーションの問題が圧倒的多数を占めると思う。
◆どうすればコミュニケーション上の問題を解決できますか?
◇日本と中国を橋渡しするブリッジSEの活躍に依存することが多い。でも、調整能力に長けたSEは、国籍を問わず数が少ないのが現状。
◆ブリッジSEに必要な要件は何ですか。
◇技術力よりも、マネジメントやリーダーシップ、調整能力などのヒューマンスキルだといわれます。
◆ソフトウエア業界にはプロジェクトマネージャーの資格があるでしょ。何ていったっけ・・・。
◇PMP(Project Management Professional)試験が有名かな。中国でも幅広く認知されています。
◆こうしたプロマネ試験を勉強すれば、ブリッジSEが簡単に育つのではないか。
◇そうはいっても、現実には・・・(もごもご)
◆ということは、プロマネ資格をとってもブリッジSEの業務には役立たないのですか?
◇資格勉強で得た知識が現場で通用するとは限らないから・・・。
◆ということは、PMP試験はオフショア開発で通用しないのですか。では、プロマネ資格の他に何を勉強すればいいのですか。
(この後も、厳しい突っ込みが続く・・・)
もし、あなたが、オフショア素人から「プロマネ資格はブリッジSEの業務に役立たないのか?」と聞かれたとき、どのように答えればよいだろうか。特に製造業のラインマネージャーを相手に、論理的かつ簡潔に説明しなくていはいけないとしたら、あなたならどう反応するか。
※本誌発行人によきアドバイスを!
(その場は適当にごまかしましたが、理詰めで納得させないと、 また後からごちゃごちゃ言われてしまうので)
☆プロマネ資格はオフショア開発で通用しないのか、と問われたら、 あなたは何と答えますか
◆通用しない、と答える ◆通用する、と答える ◆その他
締切:2007年06月21日23時00分 協力:クリックアンケート
日本語は読み書きともに堪能だし、技術力もあります。 (日本人読者)
あなたにとって、優秀なブリッジSEの条件とは何か。
もし、納期が切迫しているにもかかわらず、「自分の担当箇所は順調だから」と言って全体最適化を図らずさっさと定時で帰宅するSEがいたら、あなたは心理的に受け入れられるだろうか。
ブリッジSEの条件の1つとして「コミュニケーション能力」を挙げる人は、さらに詳細な能力要件を考えて欲しい。過去の経験から、「わが社の課題はコミュニケーションです」と言う人に限って、問題の本質を正しく理解できていないことが多いのだ。
日本人にとって「呑み会」は重要なコミュニケーション手段だが、オフショア開発の成果を決定する要因は「□□」の能力だと思う。 (□□の中身はオフショア大學修了生のみに公開)
流暢な日本語をしゃべり、技術力もある中国人SEだが、納期が切迫しても独りだけ定時帰宅してしまう。あなたはその中国人SEを優秀だと評価するだろうか。
反対に、技術力は低いが、夜分遅くまで周囲と同調して仕事する日本人SEがいたとき、あなたは、その人を優秀だと評価するだろうか。
もし、日本人SEと中国人SEの評価基準が違っていたら、その原因はどこにあるか。
・優秀なブリッジSEの採用 ・開発標準プロセスの定着 ・人材育成 (深セン・日系企業向けITサービス業者/中国人総裁)
・優秀なブリッジSEの採用 ・開発標準プロセスの定着 ・人材育成
(深セン・日系企業向けITサービス業者/中国人総裁)
深セン軟件園管理中心からタクシーで5分ほど離れた場所に本社を構える日系企業向けITサービス業者で聞いた話。
◇対日オフショア開発部隊を強化すると聞きましたか(幸地)
◆はい。華南の日系工場向けITサービスで培った実績が活かせる分野でのオフショア受託を考えています(中国人総裁)
◇見通しはいかがでしょうか。
◆昨年度から取り組んだ結果、十分にやっていけると自信をつけました。規模を拡大し、ビジネスを安定させるには、下記3つの課題を克服しなくてはいけません。ぜひ、幸地先生のご意見を伺いたく。
・優秀なブリッジSEの採用 ・開発プロセスの定着 ・人材育成
◇第1番目の課題について。残念ですが、優秀な中国人ブリッジSEは採用できません。圧倒的な売り手市場ですから。第3番目の課題とも関連するのですが、人材育成は時間がかかります。プログラマーを飛び越えて、一気にブリッジSEになることは極めて困難です。
・・・(続きは、プレミアム版マガジンにて)
お試し購読はこちら ⇒ http://www.ai-coach.com/magpre.html
あなたも、ブリッジSEの適性を判定する独自基準を持とう。採用面接では、即戦力を求めるのではなく、3年後に開花するかどうかの潜在能力を見極めたい。
※まもなく受講生募集を開始するオフショア大學第2期では、ベンダーやブリッジSEの能力判定法を学びます。
中国では歴史のある有名大学の周辺にソフト企業が集積する傾向が強いため、深センではIT人材の安定供給が不安視される。事実、深センで活躍するソフトウエア技術者の多くは外部から転入してきた者である。 (本誌発行人)
深セン軟件園にオフィスを構える日系のオフショアベンダー(本社:横浜市)の中国人マネージャーから聞いた面白い話。
◇深センでも、IT技術者不足は深刻な悩みでしょうか(幸地)
◆中国の他都市と比べて、深セン市はIT技術者を大量に輩出することはできません。ですが、他都市から深センに移り住んだIT技術者の定着率は、他都市と比べてずば抜けて高いと思います。
◇どういうことでしょうか
◆当社の社員を例に説明します。深セン外部から来た社員は、当社で真面目に働く以外に選択肢がありません。上海あたりだと、周囲に家族や友人が揃っているので、仕事で辛い思いをするとすぐに逃げてしまいます。でも、深センで働くIT技術者は辛抱強く、仕事を放り投げたり、簡単に会社を辞めるようなことがありません。
◇おお、なるほど。
最近の中国オフショア開発の話題は次の3点に集約される。
・人件費高騰 ・人材流動性 ・セキュリティ問題
深センでは、意外な切り口から人材流動性の裏話を仕入れた。幅広い情報源を持つ本誌発行人とはいえ、上記3点の最新動向を常に把握しておくのは難しいものだ。
こんにちは、オフショア開発メルマガ発行人 幸地司(こうち・つかさ)です。 今週は深セン出張で仕入れたネタを毎日1つずつ紹介します。
深セン軟件園管理中心によると、深センには国内外から数多くのIT企業が進出しており、特に組み込み系・通信系技術では高い技術力を有しているという。そうはいうものの、歴史の浅い深センには理工学に秀でた有名大学はない。(有名大学の分校があるかもしれないが)中国では大学がIT人材を輩出する。しかも、情報系学部出身者がソフトウエア技術者として活躍する可能性は極めて小さい。
企業は優秀な大卒IT人材を求めて大学周辺に大挙して押し寄せ、その結果ソフトウエア産業が集積する。これが、中国IT産業が発展する典型的なパターンである。
ということで、先週の深セン・ソフトウエアパーク訪問前は、深センではIT技術者の絶対数が不足しているに違いない、との先入観を持っていた。ところが、意外な切り口からその先入観が否定された。
中国では歴史のある有名大学の周辺にソフト企業が集積する傾向が強いため、深センではIT人材の安定供給が不安視される。事実、深センで活躍するソフトウエア技術者の多くは外部から転入してきた者である。
深セン・IT人材の安定供給の秘訣とは?
・・・次回に続く
深セン軟件園管理中心によると、深センの対日アウトソーシング受注が伸び悩む最大の原因は日本語の壁。私たちは、深セン軟件園管理中心以外にも複数のソフトウエア関連会社を訪問した。
そこで私が「深センの課題は日本語人材の不足ですね」と問いかけると、深セン関係者は判を押したようにこう答える。
「いや、深センには日本語人材が豊富に存在します」
そして、下記のコメントを付け加える。
「ご指摘のように、深センには日本語が分かるソフトウエア技術者は圧倒的に不足しています」
多数の日系企業(工場)が進出した深セン・広州では、日本語人材は豊富に存在する。ところが、日本語ができるソフトウエア技術者は、中国沿岸部の他地域と比べて圧倒的に足りないのは事実だ。
中国側が見よう見まねで日本側に提案しても、一言「お客様から許可されなかった」で終わり。それ以上フィードバックがもらえない。この設計は○○が良かった、画面は○○にしてほしいなどの要望があれば中国側も奮起するが、全く音沙汰なし。 (本誌第609号より) 第609号参照
(本誌第609号より)
第609号参照
新年度に入り、新しい読者が一気に増えた。そこで、経験者には耳タコかもしれないが、日本人には耳の痛い話を3つ。
中国人が自発性を発揮しても全く音沙汰なしの日本人(前出)
●日本人SEはレベルが低い(by 中国人読者)
・今まで私はいろんなプロジェクトを行いました。正直に言うと、一つ残念なことを痛感しました。オフショア開発の前段階、日本国内のプロジェクトに問題が多いということです。時には、日本の担当"SE"の話を聞くと、"帰って勉強してください"と言いたくなります。データベース構築の経験のない、尚且つプログラムを作れない人にSEの職を与えることでは、恥知らないSEを作り上げることになりますね。
●日本人はもっと中国語を勉強すべき(by 日本人読者)
・中国にオフショアする場合、日本側の人間は中国語を勉強する努力が足らない気がします。中国側の人間は日本語教育を企業で推進していますが、日本では未だ少ないと思います。
中国側にたまった日本への不満の声に耳を傾けよう。
※以下もご覧ください。
@IT記事:第4回 いいかげんにして! 日本企業─中国に嫌われる理由
@IT記事:第5回 続・いいかげんにして! 日本企業─理不尽な態度
・日本に具体的なガイドラインがないこと、 ・定義できないこと、 ・自分の普通が他人の暗黙の了解と思っていること 問題はこれだと思います。・・・ 日本人は総じて情にもろいので、放っておけないと思ったり、身内と思うようになると、とたんに協力してくれるようになる傾向があります。 (日本人読者)
・日本に具体的なガイドラインがないこと、 ・定義できないこと、 ・自分の普通が他人の暗黙の了解と思っていること
問題はこれだと思います。・・・
日本人は総じて情にもろいので、放っておけないと思ったり、身内と思うようになると、とたんに協力してくれるようになる傾向があります。
セミナーやコンサルの場面でオフショア開発の成功要因を問うと、次の2つに集約される事が多い。
・キチンと文書化すること ・信頼関係を築くこと
これはこれで正しいと思う。前者について、さらに突っ込んでみると、実に多様な話が飛び出す。一口に文書化といっても、「誰」が「いつ」「何」を文書化すればよいのだろうか。
例えば、議事録についての懸案事項。
・仕様説明会では誰が議事録を書くべきか 仕様を伝える側の日本人/聞く側の中国人
・「議事録に指摘がない場合は承認済み」とするルールは妥当か 当初は誰も気づかないが、後から不具合が発覚するケースは?
・議事録の送り先はどこまでか。CC:で議事録を送りつけられた 利害関係者にも責任が発生するか?
◇そんなこと聞いていないよ ◆以前Cc:で送った。あの時に指摘しなかったお前が悪い!
書けば残るし、書かないと残らない。書いても伝わるとは限らないが、書かないと絶対に伝わらない。書けば書くほど忙しくなるが、書かないと後からもっと忙しくなる。
●セミナーやコンサルの場面でオフショア開発の成功要因を問うと、 次の2つに集約される事が多い。
大勢の派遣要員が常駐する東京のオフショアベンダーでは、今週になって突然に大量の休暇届けが提出されたという。いったいなぜ? ・・・答えはこの後すぐ
・・・答えはこの後すぐ
ルールを固めて開発プロセスを完全に標準化すべきか、それとも、ある程度の自由度を持たせて、担当者の人間関係でもって諸問題を解決するか。これからオフショア開発をはじめる会社では、この相反する方針に悩んでいる。CMM5を達成した企業ですら、結果重視の姿勢が強すぎて、逆に日常業務の管理面が疎かになりがちだという。特に、出退勤管理に問題あり。
・忙しい時期でも、当日いきなり「消えている」 ・休暇申請書のワークフローがほとんど機能していない
大勢の派遣要員が常駐する東京のオフショアベンダーでは、今週になって突然に大量の休暇届けが提出されたという。いったいなぜ?
【答え】
明日(3/14)はホワイトデーだから。「その日は午後休とります」って、気軽に言ってくれるな派遣社員!こっちは年度末の納品に向けて毎日終電or徹夜続きだ!!(by 日本人読者)
インドのソフトウエア大手、サティヤム社は8日、サティヤム軟件技術(南京)有限公司を設立することで南京ハイテク区と合意した。 (新華社)
(新華社)
インド企業の中国進出が花盛りである。インドを代表するIT企業のサティヤム社は、南京で技術者2500人を採用し、年間生産額100億元(1,500億円)を目指す事業計画を発表した。仕事と生活が一体化した世界トップレベルのインテリジェントパークを建設する。
・敷地面積 約7.2ヘクタール ・建坪面積 約5万5400平方メートル ・上海、北京、深セン、大連に続く5番目の中国拠点
http://www.newschina.jp/news/category_3/child_9/item_915
1社で2500人も採用すると、南京・無錫・蘇州、その他周辺地域のIT技術者が一気に刈り取られる可能性がある。特に優秀なリーダーの人件費高騰は避けられない。
日本企業で働く中国人です。日中の架け橋となるべく一生懸命ですが、最近はやる気のない日本人上司に失望しています。 上司に再アタックする (5票) 12% 経営幹部に直訴する (8票) 20% 社内で協力者を見つけて草の根運動する(8票) 20% 無駄な努力はしない、転職する (16票)39% その他(コメント欄に書き込みます) (4票) 10% (アンケート途中結果より)
上司に再アタックする (5票) 12% 経営幹部に直訴する (8票) 20% 社内で協力者を見つけて草の根運動する(8票) 20% 無駄な努力はしない、転職する (16票)39% その他(コメント欄に書き込みます) (4票) 10%
昨日の続き。
日本人の上司に失望感を隠せないという相談者の中国人読者。最初から転職する気なら、私などに相談せず、さっさと会社を見切って動いているはずだ。したがって、相談への回答としては、日本企業の特性を踏まえつつ、会社で上手に立ち振る舞うための現実的なアドバイスが相応しい。相談者の会社トップはやる気満々だと推測される。ところが、相談者の上司にあたる中間管理職の本気度が足りない(と思われる)。先月のオフショア開発勉強会でも、社内のオフショア抵抗勢力をどう扱えばいいのかと質問されたばかりである。そういえば、ちょうど1年前の有料版メールマガジンで、オフショア開発の評価制度改革について解説したことを思い出した。
・2006/01/11 「オフショア開発の評価制度改革」 プレミアム版メルマガ
オフショア抵抗勢力(無気力組)に気持ちよく動いてもらうには、次の2つの対照的なアプローチがある。
・左脳的アプローチ ・右脳的アプローチ
前者は、事実と数字を使って論理的に説得する方法。後者は、喫煙室や居酒屋、コーヒーショップなどで心情的に働きかける納得させる方法。両方必要である。
日本人上司から信頼されないことが何より悲しいです。 (中国人読者)
今日は変わった話題を1つ。
先日、日本企業で働く中国人読者から深刻な相談を受けた。相談者は、中国拠点の立ち上げに奔走中。現地採用した中国人プログラマーの教育を含め、現場の実作業を一手に引き受けている。
ところが、相談者には何の権限も与えられていない。そこまでは我慢できる範囲だが、問題は組織トップにやる気が見られないことだと嘆く。中国ビジネスに携わっていると、こんな話をよく耳にする。
・「早く日本に帰りたい」と公言する日本人駐在員を冷ややかに見つめる現地採用の中国人社員
・日本企業は、欧米拠点には一流人材を派遣するが、中国には中国語はおろか英語すらできない二流人材を派遣する
前出の相談者は、最後にこんな言葉を残した。
中国人の私が心から日中の間に何か役に立つことしたいと思っています。日本の会社の利益も考えて、中国にとってもよいことをしたいですが、今の日本会社の中国展開のやり方に失望しました。
あなたなら、この中国人相談者にどんなアドバイスを与えるだろうか。あなたの会社は似たような状況に陥っていないか、一度現場の声に耳を傾けてみよう。
【アンケート】
☆日本企業で働く中国人です。日中の架け橋となるべく一生懸命で すが、最近はやる気のない日本人上司に失望しました
◆上司に再アタックする
◆経営幹部に直訴する ◆社内で協力者を見つけて草の根運動する ◆無駄な努力はしない、転職する ◆その他(コメント欄に書き込みます)
締切:2007年02月08日23時00分 協力:クリックアンケート
ある日、Aさんを除く他メンバーがいっぺんに転職した。突然の出来事だったので、替わりのリーダー人材を補充することができなかった。Aさんの上司は、唯一残ったAさんの給料を大幅アップするよう指示。その後、この会社はAさんと同等の能力を持つ複数の人材を月給15万円弱で採用。これで、体制崩壊の危機を脱し、一件落着かと思われた。しかし、更なる問題がこの会社を襲った・・・。 ・本誌第560号より
・本誌第560号より
(先週の続き)
●中国ベンダーで働くローカルスタッフから聞いた実話。
・Aさんの昇給額 15万円弱 → 25万円強 (+10万円)
・後から雇用されたAさんと同等な人材の給与 15万円弱
・Aさんの負担が減ったので、その後に減俸された 25万円 → 20万円
しばらくすると、このような状況になった。
後から雇用された社員は一生懸命働いた。そのおかげで、この会社は危機を脱した。しばらくすると、Aさんの負担は激減した。すると、会社はAさんに対して減俸を通知。状況が変わったので当然の処置だという。(それでも、以前より高水準)
プロジェクトの進捗は順調だが、その一方で、減俸されたAさんは月給20万円でも不満たらたら。次第に、かつての輝きは失われて、とうとうAさんは「怠け者」の烙印を押されるようになる。
この会社では、自分の給与を人に教えてはいけない契約になっているが、ほとんどの情報は社員の間で筒抜けだった。高給取りのAさんの勤務態度は、やがて、月給15万円で一生懸命に働く社員にも飛び火した。
その後、当該プロジェクトが終わると同時にチームは崩壊した。そして、部署全体が閉鎖されてしまった。やがて、Aさんもこの会社を去っていった。ちなみに、Aさんの上司は「日本人」である。
●昨日の話の続き。
この会社を襲った更なる問題とは、一体なんでしょうか?
昨日だけで、10件の回答が寄せられた。たった1つの問いかけに、これだけ素早く大量の反応が返ってくるのは珍しい。メルマガ発行人冥利に尽きる。ありがたや。
・月給15万円で雇われたAさんと同等の能力を持つ人たちが、 ほどなくして自分たちもAさんと同じ給与にしないとやめると 言いだした。
・新しく採用したAさんと同等の能力を持つ複数の人材がAさんと 同等の月給を要求したが、認めなかったのですぐに辞めてしまっ た。その為、仕事をこなすために必要なリーダークラスの人材が 不足し業績が悪化した。
・あわててAさんの給料を上げてしまったのが失敗でしたね。 残業手当、特別勤務手当等で対応しておけばよかったですね。
・まだまだ問題が派生しそう。前回集団で社員が辞めた原因は、 (日本側の)会社が考える「体制立て直し」では解消されないから だ。結果、リーダークラスAさんはすぐに会社を辞めるでしょう。
↑昨日届いた回答メールのほんの一部です。あなたのおかげで、 良質な情報配信が続けられます。ありがとうございます。(幸地)
いただいた回答を熟読していると、1つ面白い発見があった。一部の回答者は、会社に残留したAさんの給料大幅アップを指示した上司を「日本人」だと仮定しているという点である。元ネタの提供者に確認したところ、「そりゃ、上司は○○人ですよ」と淡々としたコメントが返ってきた。さらに続けて、
「もし上司が××人なら、Aさんの給料アップを認めなかったでしょ う。そうなると、Aさんもすぐに会社を辞めてたと思いますよ。」
「Aさんの給料ですが、3割アップ程度では引き止められなかった と思います。実際の昇給額はもっとすごい」
【突然クイズ】
この会社を襲った更なる問題とは、一体なんでしょうか? Aさんの昇給を指示した上司は日本人?それとも中国人? Aさんの給料はどれくらい増えたと思いますか? 回答をこちらまでお寄せください。
こちら
中国ベンダーで働くローカルスタッフから聞いた話。
今でも、日本語ができるリーダークラスの人材不足は深刻な問題。ある会社では、月給15万円弱のAさんが他のメンバーと一緒に対日の重要プロジェクトで大活躍していた。
ある日、Aさんを除く他メンバーがいっぺんに転職した。突然の出来事だったので、替わりのリーダー人材を補充することができなかった。
Aさんの上司は、唯一残ったAさんの給料を大幅アップするよう指示。あわてて体制の立て直しを図った。Aさんはより重要な職務責任を負うようになったこと、そして、緊急対応の残業を強いられるため、やむをえない処置だったと語る。
その後、この会社はAさんと同等の能力を持つ複数の人材を月給15万円弱で採用。これで、体制崩壊の危機を脱し、一件落着かと思われた。しかし、更なる問題がこの会社を襲った・・・。
この会社を襲った更なる問題とは、一体なんでしょうか? あなたは、どう思われますか。回答をこちらまでお寄せください。
オフショア開発コミュニティサイト「オフショア開発フォーラム」 の掲示板に4件の人材募集が掲載されています。
・SAPの知識を持ったコンサル・技術者急募 ・PM/BSE募集 ・日本語教師募集要項 ・IT営業職募集
掲示板書き込み&閲覧はすべて無料だそうです。
人材募集の案内
中国のIT企業は自分の会社の人間を育つことあまり考えないです。転職組の給料は高いって、当たり前と思います。プロ野球の巨人みたいものです。 (中国人読者)
先週から昨日にかけて、上海→蘇州→杭州→大連を駆け足で巡ってきた。先月(11月)の北京訪問とあわせると、1ヶ月間で中国沿岸部の主要なIT基地をほぼ制覇したことになる。今回の出張で特に印象に残ったのは、一部の中国企業が真剣に人材育成に取り組んでいる姿である。IT人材の教育事業は、中国でも確実に儲かることが証明されたようた。だが、組織的に人材育成に取り組むのは、ごく少数の大規模事業主に限定される。最近では、中規模ベンダーでも積極的に新卒採用するようになったが、そこでは社内の専門教育はほとんど実施されず、見よう見まねのOJT(On the Job Training)が一般的である。
中国ベンダーがIT人材を育成する目的は、日本とのそれとは若干違うように感じられた。
日本:□□に□□□□を叩き込み、□□の心構えを教える 中国:□□□□出身者に□□□の基礎技術と日本語を教える
□□□の中身はプレミアム版メルマガにて
ブリッジSEになる決心をしました
調査レポートを拝見させていただき、誠にありがとうございます。7つの事例はいずれも生々しく、そしてワンポイントアドバイスに十分中国の事情を考慮されていることを素晴らしく思います。大変勉強になりました。 大学生のときに日経コンピュータで掲載された中国オフショア開発関連記事を読む切っ掛けで将来ブリッジSEになる決意をしました。そして、卒業後は日本のシステムインテグレータに就職しました。(中国人/新米プログラマ)
どのような職業であれ、他人と如何にして差別化をするべきかは、プロとして当然の関心事だ。先述の新米プログラマは、中国人である特徴を生かして、ブリッジSEになる目標を掲げた。彼の頑張りを純粋に応援したい。
とは言うものの、ブリッジSEに求められるスキル要件が曖昧であるため、どのような道筋でキャリアアップを図ればよいのか分からない、という声をよく耳にする。⇒メルマガ第164号
かつての日本企業では、与えられた仕事を誠実にこなし、先輩の背中を見て学べば確実な成長が約束された。アメリカでは、1980年代に「学習する組織」の有効性がうたわれたが、日本ではほとんど流行らなかった。なぜなら、日本企業では既に「学習する組織」の精神が根付いていたからだ。
これからブリッジSEを目指す者は、一人よがりではなく、日本的な職業倫理をしっかりと理解し、その上で自己を差別化ポイントを持って欲しい。
ブリッジSE志望の新米プログラマは、自らのキャリアプランについて、次のように質問した。読者の皆様も一緒に考えていただきたい。来週、私の回答内容を紹介する。
※
◆1.プログラミングはどこまで習得すればよいか?
ブリッジSEになるには、マネジメントや社会の勉強が大事だとアドバイスを受けました。でも、現場の自分はプログラミングの問題で一番苦労しています。ブリッジSEになるにはどこまで技術が必要でしょうか?
◆2.どちらが有利か?「アプリケーション系/組込系」
個人の趣味から選べば、組込系ソフトウェア分野よりも、ビジネスアプリケーションの方が好きです。しかしビジネスアプリケーションは仕様変更が多く、オフショア開発が非常に難しいと聞きました。自社の業務ではパッケージを用いた開発が多く、顧客サイトでの常駐作業も多いです。ブリッジSEになるなら、やはり方向転換をせざる得ないでしょうか?
今回の記事はいかがでしょうか? 少しでもお役に立てれば幸いです。 今後もこの調子で頑張れ!と思われた方は、こちらをクリックして人気blogランキングに一票を投じてください。
10年選手はほとんど存在しない!
中国には12億人以上(外務省調べ、2002年現在)の人間がいるとは言っても、まともな企業で10年以上の勤務経験を積んだ人材はごくごく一握りしかいない。 特に日系企業の場合、「仕事は先輩の背中を見て学ぶもの」という感覚が強い。ところがこうした中国の外資で先駆者として働いてきた人々には「見るべき背中」がどこにもなかった。 言葉も文化も違う外国人駐在員に教わりながら、見よう見まねでなんとかやってきたのである。そう考えれば、中国にマネジメントができる人材が少ないのはごく当たり前の話だと分かるだろう。 日経ビジネス2004/12/21 田中信彦の「上海時報」
言葉も文化も違う外国人駐在員に教わりながら、見よう見まねでなんとかやってきたのである。そう考えれば、中国にマネジメントができる人材が少ないのはごく当たり前の話だと分かるだろう。 日経ビジネス2004/12/21 田中信彦の「上海時報」
■新卒採用にチャレンジ!
マネージャがいないのであれば、自社で育てるしかない。今月、事実上の公的機関である上海日本商工クラブが、日系企業の採用活動の支援をはじめた。
先日、上海にある日系企業の現地責任者から聞いた話によると、1年半前に採用した中国人のうち、今残っているのはわずか3分の1に過ぎない。それでも、次は上海日本商工クラブを通じて、大学新卒者の採用をはじめるとのこと。
上海日本商工クラブが絡むことで、日本企業同士で無益な人材の奪い合いを避けることが出来る。しかしながら、欧米企業に対しては一切抑止力を持たないのが苦しい台所事情だ。
記事によると、欧米系の企業ですら、人材を自前で育成する方針に傾きつつあるようだ。実は、人材の流動を前提にした欧米流の人事制度も中国ではうまく機能していないところが多い。
孔子の直系子孫で、日中の文化・経済の発展に尽力してきた孔健氏は、日系企業に対して次のように助言する。
中国に進出を図る日本企業の主要な関心事は、ハイテク技術と転職対策である。転職対策については明確だ。待遇評価の基準をより明確にし、成果を上げた人間には厚く、ダメな人間には薄くしたメリハリのある給与システムをつくり、日本人幹部を少なくし、中国人幹部を積極的に登用すればよいのである。 参考図書:中国は即儲かる!-日本・中国共存繁栄論/孔健 (著)
これは、中国で成功する人材戦略の定説であったが、ここにきて、長期的視野で人材育成に取り組む日系企業のやり方が徐々に見直されつつある。
よく思い出してみると、中国人が経営する徹底した成果主義を敷くベンダを知っているが、そこは技術者が全く定着しない。しかも、中国人が退社する際は様々なトラブルを置き土産として残していく。
中国人の転職対策は、日本や欧米の企業だけではなく、中国ベンダ自身も頭を悩ませているのが現状だ。人材確保をめぐる戦いは、2005年も続きそうである。
→コメント欄にあなたの回答・ご意見をください。
■質問 自社で中国オフショア開発を推進しようと考えておりますが、社員の中国語の習熟度は、やはり重要なのでしょうか?(女性)
●日本と中国は当たり前のように文化や人の思考方法が違います
IT分野に限定しても、これは果たしてどうなんだろう?という疑問が次から次へと湧いてきます。特に怖いのは、私たちにとって「これは常識の範疇でしょう」について、中国側に疑問や不信感を抱いたときです。
「ドキュメントは日本語だろうか?」
「性能テストはどこまでやってくれるのだろうか?」
「中国企業はOracle製品を持っているだろうか?」
「オープンソースの無料ソフトを使って構築した方がトータルのコストは抑えられるのであろうか?」
このような疑問を感じたとき、あなたならどうしますか?
そんなことを考える暇があれば、次の設計や製造工程に進みますか?
考えるより先に行動しますか?
それとも、疑問をすべて明らかにしてから次に進みますか?
日本にあわせて中国側は最大限譲歩すべきだと考えますか?
本当にそうでしょうか?
・・・
●ただ質問する、感じたことを即座にフィードバックする
こんなとき、当社では遠慮なく中国企業に質問をぶつけることをお勧めします。
中国人SEを相手にするとき、質問のやり方にはちょっとしたコツがあります。例えば、
・主語を省略しない (あなたは主語を省略してはいけません) ・結論を先に書く (それは○□です。なぜならば、・・・) ・最後にも結論を書く (最後に要点を繰り返します。1.・・・) …………
中国企業は聞かれたものは何でも答えてくれます。私の経験上、単に「答える」だけではなく、それ以上に何にでも「応えてくれる」という姿勢をアピールしてきます。これは本当に気持ちがいい。
相手を格下の下請業者ではなく、これから私たち日本企業と対等に取引するパートナーとして扱っている態度を示す方が望ましい結果が得られやすい。
そうすれば、きっとよい関係が構築されるはずです。なぜなら、彼らは日本から受注量を得るために本当に必死だからです。
その上、中国人はメンツを重んじる人種です。
私たちはそのメンツを上手に利用しようではありませんか。彼らは、できないことを素直に「出来ません」とは言いにくい性格の持ち主です。多少無理なことであっても、こちらが真剣に悩んでいると思いがけず、無理な条件を飲んでくれることがあります。
お客A「この納期ではいくらなんでも厳しいのでは」 中国人「いやっ。一度出来ると判断したので絶対にやります」
お客B「うちの業務は難しいから、中国人には理解できないのでは」 中国人「最初の1ヶ月は勉強期間として無料として提供します。お客さんの隣にエンジニアを2名置かせてください」
●中国を意識しすぎない
中国人SEと上手に付き合うコツを一つ紹介します。せっかちな方、考えるより先に行動する方人、そういう人は気をつけたほうがいいです。
あなた:「○○の件、大丈夫ですか?」 中国人:「はい、はい、分かりました。大丈夫です」
この返事を聞いた人は特に要注意!
電話でこのような返事が貰えたからといって、100%安心するのは早計です。特に初めて取引をする相手とは、電話を主なコミュニケーション手段として使ってはいけません。必ず、メールと専用帳票を併用したQA連絡を心がけてください。
そして、必ずコミュニケーションの記録をとって下さい。
IT分野では、中国人がよく発するセリフの中で、私たちの常識で判断するとつい誤解してしまうような危ないものがあります。このような危ないキーワードに出会ったときには、当社が推奨するコーチングのスキルを活用してその場を切り抜けましょう。
例:安請け合いされたと感じた場合 ⇒「この仕事は○月×日から始められますか?」 (納期日を約束するよりも、開始日を約束するほうが効果的)
●最後に少しだけフォローします。
ほとんどの中国企業はモチベーションが高い。技術的な分野では一般の日本人プログラマーよりもずっと優秀だといえます。だからこそ、私たち日本の発注側が100%真剣になって中国オフショア開発に取り組まないと、かえって痛い目にあうことになるでしょう。
このことを肝に銘じて、中国ベンダとWin-Winの良好な関係を築いていただきたい。
中国人SEの観念に戸惑う
私は海外システム開発の分野でコミュニケーションを支援するコンサルテーションサービスを提供しています。特に日本企業と中国企業との間で発生するトラブルを専門的に扱っていますが、IT技術者の「性格」でいつも頭を悩ませています。
ある研究によると、人間の「気質」を変えるのは困難だが、「性格」は変えることはできるらしい。この場合は、「気質」と「性格」を同一視しないのがポイントになります!
私たちの性格は、次の三層で構成されています。
第一層(中心部)「気質」 第二層(真中部)「環境性格」 第三層(外側部)「役割性格」
外側部の役割性格をもう少し詳しく説明すると
人は、学習や努力、それに立場によって“自分はこうありたい”、“周囲からこう思われたい”と心に願う像があり、その理想像に近い性格を演ずるようになります。そして、演じ続けるうちにでき上がった性格を「役割性格」と呼びます。
この話は、メルマガ「がんばれ社長!」からヒントを得たのですが、「まさにその通り!」と膝を打ちました。
私は、もう少し優しい言葉を使って、同じことを表現しています。
「性格はかえられないが、行動パターンはかえられる」
この場合は、「気質」に相当するのが「性格」、「役割性格」に相当するのが「行動パターン」だと置き換えてください。
ちなみに「役割性格」は「観念」に相当するものと思ってください。カウンセリングや心理学の分野では、「観念」のことを「人生脚本」と呼ぶことがあります。
ようやく、話を中国オフショア開発に戻します。
私たち中国オフショア開発の世界では、「役割性格」の影響がこんな場面で現れます。
中国人:「プログラムが完成しました」 日本人:「でも、エラーが残っているよ」 中国人:「はい、まだテストしていませんから」 日本人:「・・・・・・」 日本人の観念= プログラム完成はエラーがすべて無くなった状態だ。 これだから中国人は信用できない。 中国人の観念= プログラム作業とテスト作業は異なる工程である。 「プログラム完成」と報告して何が悪い?
日本人の観念= プログラム完成はエラーがすべて無くなった状態だ。 これだから中国人は信用できない。
中国人の観念= プログラム作業とテスト作業は異なる工程である。 「プログラム完成」と報告して何が悪い?
このような小さなコミュニケーションのギャップが引き金となって、プロジェクト全体が破綻することがよくあります。
実は、中国企業との共同プロジェクトが失敗する原因は、ほとんどがこのような意思疎通の不具合にあるといえます。
判断のモノサシの違い確認する
前出の性格の話には、次のような続きがあります。
学習すること、成長することにどん欲であればあるほど一番外の性格、つまり「役割性格」が進歩する。その反面、学習も成長も乏しい人は、限りなく「役割性格」が薄っぺらいものとなり、「気質」の通りの人間にとどまっている。
お分かりでしょうか。 つまりこういうことです。
人間の「気質」や「環境性格」を後から変えるのは非常に難しい。
そこを無理やり捻じ曲げるのが怪しい新興宗教や悪徳セミナーが行なう洗脳やマインドコントール。だからこそ、私たちが成長するためには「役割性格」(行動パターン)に着目するのが手っ取り早い。
私は日ごろから次のように心がけています。
・自分の「観念(役割性格)」を知りなさい ・相手の「観念(役割性格)」を知りなさい ・そして相手に合わせた最適な行動パターンを選択して最大の価値を得なさい
これと同じことは、一般の利用者とSEが会話する場面が多いシステム開発の世界にも当てはまります。
特に中国ソフトウェア開発の現場ではかなり有効な交渉術として機能しています。 開発の現場でよく見かける過ちの一つに、日中の担当者が互いの観念を主張し過ぎることが挙げられます。
次の例をご覧ください。
日本人プロジェクトマネージャが中国人SEに進捗報告を促す場面。 日本人:「調子はいかがですか」 中国人:「順調です」 日本人の本音 = 本当はかなり遅れているのでは・・・ 中国人の本音 = 最後には帳尻をあわせるので問題あるはずがない
日本人:「調子はいかがですか」 中国人:「順調です」
日本人の本音 = 本当はかなり遅れているのでは・・・ 中国人の本音 = 最後には帳尻をあわせるので問題あるはずがない
この例では、双方で合意した基準がないままプロジェクトを進めてしまったようです。
つまり違う土俵で会話をしています。 運悪く別のトラブルが併発すると、最後には感情レベルの言い争いに陥ってしまうこともあります。
喧嘩の状態になると、中国人SEが頑固になる傾向が強く何を聞いても
「大丈夫です/順調です/問題ない」
としか応えない者もいるくらい。
そうなる前に手を打つのが優秀なプロジェクトマネージャーの務めですが、実際はなかなかそうもいきません。
で、上記ケースの結論はどうなるのかというと、日中両社の役員が登場して雲の上の話し合いで決着をつけました。
しかしながら、すべてのケースで事態が丸く収まるはずがありません。
上記以外にも似たような事例は後を絶ちません。
そして多くの場合には、日中双方の担当者に消えがたい傷跡だけが残ります。
オフショア開発では、大規模なプロジェクトを通じて、大幅なコストダウンを狙います。ところが、単に費用削減を狙ったオフショア開発では、期待するほどの効果があがらなかったり、社員の定着率の悪さから事業継続が困難になるという事態が発生します。
そこで、日本と中国の文化や言葉の壁を越える鍵として、ブリッジSEと呼ばれる職種が脚光を浴びるようになっています。
IT Square「5分でわかるIT|オフショア開発とブリッジSE」によると、
ブリッジSEとは、ITのスキルだけでなく言語や文化など両国間(例えば中国と日本)のビジネス習慣を熟知し、間に立って円滑に業務を進められるよう指示できるSEのことです。 SEの能力に加え、プロジェクトマネージャーとしての能力、そして言語力が求められていることが分かります。さらに、開発パートナーの指導、教育、管理が行える人材であれば、納期の厳守に加え、高品質なシステム開発が期待できます。 http://www.sw.nec.co.jp/lecture/word/offs/
ブリッジSEには様々な定義がありますが、本ブログでは次の通りとします。
ブリッジSEとは、中国ソフトウェア開発プロジェクトで日本企業と中国企業との間に入ってコミュニケーションの橋渡しをする【中国人】責任者のこと。 日本のお客様と中国ベンダーとの間で、見積りやチームのスケジュール、および相互のフィードバックによる結果など全体を管理する【中国人】SE(システムエンジニア)と定義することもできます。
日本のお客様と中国ベンダーとの間で、見積りやチームのスケジュール、および相互のフィードバックによる結果など全体を管理する【中国人】SE(システムエンジニア)と定義することもできます。
最近では、主に日中間を結ぶブリッジSEの人材派遣サイトが登場しているようです。
本ブログの定義に従うと、ブリッジSEはプロジェクトの勘所を押さえる重要な役割が期待されているため、人材派遣サイトから簡単に調達できるような職業ではありません。
一般的なブリッジSEへの期待事項
・ 日本語と中国語が両方できること ・ プロジェクト管理や設計業務
中には、「主に中国とのオフショア開発における契約内容の把握、スケジュール管理、要員管理、リスク管理によりプロジェクトを推進」という要求もあるようです。
正直なところ、このような高度な職務を遂行する中国人SEにはほとんどお目にかかったことがありません。本当に優秀な中国人は、すでに副総経理クラス(会社役員)の重責を担っています。
つまり、会社経営に忙しくて、特定プロジェクトを担当するブリッジSEとして採用するのは非常に困難であるといえます。
これまでは、「ブリッジSE」という職種だけが先行して実態が伴わない状況が続いていましたが、今後はプロジェクト成功に貢献する本物の橋渡し人材が求められます。
src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js">
Copyright(C) 中国オフショア開発の無料レポート/セミナー Allrights reserved.