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読み手不在で、中身が薄く、言葉の定義が甘い 2007/12/21

昨夜、沖縄の実家で母と二人でサスペンスドラマを観ていたら、忘年会から戻ってきた父が、開口一番「×××に関して署名してくれ」と書類を差し出しました。

おいおい、どこぞやのボランティア活動ですか。

サスペンスドラマを観ながらメルマガを書いている私は、脊髄反射で「政治ネタならお断り」と冷たく一言。

すると父「いや、これは、労働者が◇△○×□◇△○×□・・・」と説明を始めましたが、全く意味不明。

仕方なく、私は父から署名の依頼書を受け取り、さらっと眺めます。日本語らしき言語で書かれたA4用紙4,5枚の文書です。ドラマを観つつメルマガを書きながら請願書を斜め読みしましたが、全く理解できません。

無茶な態勢で書類を見たので、きっと請願内容が頭に入らなかったのでしょう。TV終了後に気を取り直して再チャレンジ。

ところが、今回も駄目。小学校の校歌と同等か、あるいはそれ以上に意味不明な言葉が羅列されています。一瞬、自分の知能が劇的に低下したのかと勘違いするほどでした。

そこで、何を思ったのかわたし、このダメ文書を問題を分析し始めます。自称コミュニケーション・マネジメントの専門家として、好奇心に火がついてしまったことに気づきました。

どれどれ、ふむふむ・・・


分析を始めて10分間、答えは分かりました☆

・ダメ原因1 業界用語が多すぎ
・ダメ原因2 指示語がどれを指すのか曖昧
・ダメ原因3 接続詞の乱用で文章がだらだらと続く
・ダメ原因4 定義が甘い、定義をすっぽかす

3と4について、例を用いて簡単に説明します。

・ダメ原因3 接続詞の乱用で文章がだらだらと続く
→主語が異なる二つの文節が接続詞によって接続される。
「それは・・・というもので、・・・にあたります。」
(指示語不明病との合併症)

・ダメ原因4 定義が甘い、定義をすっぽかす

「第一の条件は・・・です」ときちんと箇条書きされているのに、条件定義が甘いため、条件の境界がぼやけてしまいます。よって、類似品との違いが認識できず、とても応援する気になれません。


言いっ放しだと父に悪いので、ちゃんと改善案を示します。

改善案1 書き手は読み手を意識する(マーケティングの基本)
改善案2 接続詞を使わず、文章を短くする
改善案3 読み手に文脈で判断させず、すべて具体的に書く


中身がなく、読み手に「行間を読む」ことを強要する文言の例。

「自発的に活用する」
「ご支援の輪を積極的に広げていただく」
「アイデンティティを促進する」
「関係を積極的に促進することが求められています」

↑は原文から拝借しました。これれは前後の文脈がないとほとんど理解不能でしょ。恐ろしいことに、前後の文章を読んでも理解の助けにはなりません。

興味ある方には、原文のURLをこっそり教えます。自己採点して、私の分析結果を比べてみてください。


さらに、あなたが書いた仕様書を診断します。

勇気ある方はお気軽にメールをください。守秘義務の範囲内で文書を開示していただければ、私の分析結果をお教えしましょう。けちょんけちょんに叩かれるかもしれません。お覚悟を。


2007年12月22日 00:55 in | コラム , 社長の独り言 | 固定リンク |

 

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