いわゆる手が速いプログラマと上級プログラマ(スーパープログラマ)は質的に異なる存在です。前者はわんさかいますが、後者はレアメタル並みの希少価値。
私は"自称"優秀なプログラマでしたが、明らかに前者のタイプでした。でも正直に告白すると、抜群に仕事が速いというよりは、器用なタイプといったほうが正確でしょう。
SunOS → Solaris MS-DOS → Windows3.1 → 95 → ・・・ C言語 → C++ 手続き型 → オブジェクト指向 nifty → モザイク → netscape → IE
私が活躍した時代は、たまたま↑のような変革がおきていました。私と同年代の人は、この情報だけで私が育った開発環境がおおよそ理解できるでしょう(^^;)。
私が技術の世界に飛び込んだ瞬間から、業務で複数のOSを触り、英語キーボードと日本語キーボードを自在に操り、先輩と一緒にオブジェクト指向勉強会を共催しながら、UNIXサーバやノーツDBの管理人をやっていました。
Solaris上で品質保証したモジュールをWindowsに移植してDLL化する、自作のWebサーバー/クライアントを組んで自作のモジュールをWeb化する(Apacheがない時代の話)・・・、なども日常茶飯事。
さらに、研究の成果をまとめて特許を申請する、加えて毎年数本の論文を書く。たまに英語で学会発表する。お勉強好きの私は、喜びを感じながら特許や論文作成に励んでいました。
大学院修了後に精密機器メーカーの研究所に就職したこともあり、社会人1年目から潤沢な研究予算に恵まれて、幸せなソフト技術者の生活を満喫していました。
いまさらながら、メーカー出身でよかったなーと思う点が2つあります。
1点目は、前述したように、多様な開発環境下で自由に学べたこと。 2点目は、新人のころから、徹底的に品質保証(QA)の概念とプロセスを叩き込まれたことです。
当時は、石橋をたたいてもなお渡らないメーカー研究所の品質保証に対して嫌気がさしていました。
・そこまでテストデータを増やさなくてもいいでしょ ・カバレッジ100%やっても、無駄じゃないですか ・本当に全員のソースを机上デバックするのですか ・段階的なαレビュー/βレビュー(社内用語)・・・もう飽きた
でもね、これが今の自分を支える強靭な土台になっています。研究所とシステムインテグレーションの受託開発では、品質保証の手続きやツールは全く異なりますが、品質保証の概念やマネジメント思想は普遍なんです。
たまーに、「幸地さんは技術出身ですか?」とふざけた質問をぶつける輩がいます。
まるで技術出身じゃないとオフショアを語る資格はない、みたいな雰囲気で私の知識レベルを試そうとする姿勢。一瞬むっとしますが、その気持ちは十分に理解できます。
プログラマ出身じゃないとブリッジSEにはなれないという意見には、それなりに同意できますし、技術者の発想や悩みを理解するには、技術者としての経験がものをいいますから。
私が主宰するオフショア大學では、教科書でも学べる基本的なプロジェクトマネジメントの知識体系に加えて、独自に体系化したオフショア開発コーディネーターの理論を学び、さらに、それらを現場で生かす実践力を鍛えます。
当社のオフショアリング支援活動は、私がメーカ研究所で享受した多様性と世界トップクラスの品質保証の仕組みから学んだマネジメント経験が土台となっています。
こんなバックグランドを持つ私ですが、今後ともよろしくお願いします。
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