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ことさら「パートナーシップ」を強調

その意見には反対です。

> 私の持論は「日本語で会話する以上、日本人が『言った言わない』
> の全責任をとるべき」である。あなたのご意見は?

外注企業をメイドではなくパートナーに育てるおつもりのなら、平等的な立場をとらなければならないと思います。

(中国人読者)

久しぶりに気持ちのいい反論メールが届いた。短い文章だったが、根拠は明確、しかもフルネームの署名つき。本誌発行人には、毎日たくさんの読者メールが届くが、一部には意味不明な主張もある。

しかも、そういうのに限って匿名メールばかり。ご指摘いただいた課題だが、唯一絶対の模範解答があるわけではないため、誌面上でこれ以上深く議論するつもりはない。ここでは、前提条件が異なれば、オフショア開発の責任範囲の定義も異なってくることを頭においていただきたい。

余談だが、巷では相変わらず「対等な立場を」という主張をよく耳にする。すなわち、わざわざパートナーシップの精神を強調している。実は、上記の反論メールを読んで、思わず苦笑いした。こちらは、単純に異文化コミュニケーションの話をしたつもりだった。でも、読み手の一部は発注者と受注者の不平等な関係を連想したらしい。

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■成功の勘所

オフショア開発の商習慣において、日本とオフショア企業が「対等な立場」なら、ことさらパートナーシップが強調されることはない。

泥棒がいない地域では戸締りする習慣がない。
男女平等の社会では「雇用機会均等」を叫ぶ人はいない。
一般常識は仕様書に書かれない。

あなたの周りで「パートナーシップ」が多く語られるとき、その問題は未解決だと思って間違いない。


2006年12月07日 17:02 in | コラム , 異文化コミュニケーション | 固定リンク |

 

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