初めての中国オフショア開発では80%失敗を覚悟しなさい。 ただし、100%万全の準備を怠らないこと。
●なぜか若手SEが担当する中国開発
今回のメッセージは「中国企業を必要以上に警戒せよ」という意味ではありません。むしろ、日本の発注側の心構えについて言及し たものです。
当社が中国オフショア開発のコンサルティング依頼を受ける際、ほとんどの企業では比較的リスクの少ない試験プロジェクトを用意しています。
「やはり、中国にいきなり本番のシステム開発を発注するのは危険ですよ。まずは社内システムであまり重要ではない案件で試したい」
私もこの考えに賛成です。
ここで、ひとつ注意してほしいことがあります。 それが「初めての中国オフショア開発では80%失敗を覚悟しなさい」です。
実際のシステム開発の現場では、相手が中国人だからといって、発注条件や開発工程が大きく変わることはありません。なのに、なぜか中国オフショア開発リーダーとして経験の浅い若手SEが担当させられることがあります。
不思議ですね。
中国オフショア開発への取組みがこれからの会社の業績を左右するとの自覚を持ちながら、一方では社員教育を施すかのような感覚で未熟な社員中国開発の担当者として任命します。
●中国人は怖い?
日本のシステム開発の現場では、過去に中国技術者との付き合いで何らかのトラブルを経験していることが少なくありません。それゆえに、私たちは中国と聞いただけで、何か腫れ物に触るかのような感じを覚えます。
いかがでしょうか、心当たりはありませんか。
このような背景から、私たちは自然に中国オフショア開発から距離を置きたくなる気持ちがうまれます。
その結果、せっかくトップの経営判断として中国活用の方針が打ち出されたとしても、現場レベルでの対応が後手にまわっているような印象が否めません。
いったい何が私たちをそこまで不安に陥らすのでしょうか。 その原因とは何でしょうか?
・・・
その答えは「言語以上のギャップ」が存在することにあります。
日本語と中国語が通じないことを指摘してるのではありません。ここでは、日本人SEの常識や観念と中国人SEのそれとがうまく合致しないことが多いことを指摘しています。
私たちが注意すべきは、コミュニケーションの取り方です。
●言語コミュニケーションと非言語コミュニケーション
私たちのコミュニケーション手段は、言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションとに大別されます。コミュニケーションの手段を思いつくままに考えると、次のようなものがあげられます。
文字情報(コンテンツ)、声の大きさ、高さ、抑揚、スピード、表情、目の動き、体の姿勢、手の位置、足の組み方、、、
どれが言語でどれが非言語のコミュニケーション手段に相当するかは他の情報源を参照してください。
私たちは言語を主体としたコミュニケーション手段にどれくらい依存していると思われますか?
一説によると、
・言語コミュニケーション 30% ・非言語コミュニケーション 70%
だそうです。
中国オフショア開発では、特別な訓練を受けていないコミュニケーションの素人が何の準備もないまま現場に放り込まれます。
ここに、多くの日本人が中国オフショア開発を敬遠する本当の理由が隠されています。
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